川底を流れる小石のように。  〜番外編〜  海老蔵への道!
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2004年05月02日(日) 五月大歌舞伎 2日 昼の部

 寝不足のまま明けた2日目。
 まだ体のそこここに、ハイな気持ちが続いており、
 いつもよりは早めに歌舞伎座に到着。

 お気に入りの「伊まさと」のぼたんエビのお寿司は、旬が過ぎたせいか無くなっており、
 久々に辨松のお弁当にする。
 ここのお弁当の玉子焼きが、大好き!
 本当に美味しいので、玉子焼き弁当とか作って欲しいくらい。
 (今見たら、卵焼きだけでも買えるみたいだ。ふふふ。)

 今日は馴染み深い三階席なので、初日よりはリラックスした気持ち。

 改めてゆっくり展示品など眺めていると、あっという間に開演時間。
 今日の席は、渡辺先生の講演会の後、気持ちが盛り上がってしまって、
 その日、歌舞伎座窓口で買った席だったのだけど、
 座ってみたら大当たりの席だった。
 これなら暫のツラネも見られそう。
 席っていうのも、ご縁なんだろうなあ。

 お隣の老夫婦はとても仲が良さそう。
 早速オペラグラスを取り出した私に、奥さんが、
 「今日はそれ、忘れてきちゃったのよー」と話しかけてきた。
 それはお気の毒に・・・と思い、
 その後時々、オペラグラスをお貸しすると、とても喜んでくれた。

 「四季三番草」
 なにやらお目出度く、神聖な雰囲気の踊りであった。
 お隣のおばあちゃんが、芝雀さんを「あの子、うまくなったわねえー」と驚いていた。
 
 幕間にどなたのご贔屓なのですか?と尋ねると、
 じいちゃん(十一代目団十郎)を長男とする、松本家の三兄弟の頃にはまったそうで、
 「今の歌舞伎はねえ・・・」と少し不満げ。
 しかも「夜の部が観たかったのに、切符が全然とれないもんだから昼になっちゃったのよ」とのこと。
 どうか楽しんで欲しいなあと思う。

 「暫」
 暮れのテレビで一度は団十郎さんの「暫」を見たが、
 これ、なんだか面白い出し物だ。
 鎌倉鶴岡八幡宮の春。
 ずらりと居並ぶ善い者・悪者の面々。
 豪華だ。
 富十郎さんの声、若々しい!
 時蔵さんの照葉似合うなあ。
 
 そこに、いよいよ50�舛發△襪箸いΠ畫�を着込み、
 鎌倉権五郎景政の海老蔵の登場!ああ、この姿!

 舞台上で繰り広げられる、悪者の善い者いじめに対して、
 「しばーらーくうーー!」(ちょっと待てーー!)と声をあげ、
 花道にデデーンと腰をすえることになる。

 なにやらでっかくて、強そうで、やっかいそうな権五郎が邪魔で仕方ない悪者達。
 順番にやってきて「そこをどいてくれ」と頼むやりとりがなんとも面白い。
 ツラネという独特の台詞があるのだけれど、
 なんだかお目出度くも格好良かった。
 「筋を通すは親譲り、
  親父の口真似口拍子、ちったあー似たか三なすび
  下手がこっちの取り柄にて、大きな寝言も富士筑波」
 みたいな事を言っていたような。
 
 どいてくれという悪者に「いーやーだー!」と答えるでっかさ、
 稚気あふれる勧善懲悪ぶりは、ガン!としていて、微笑ましいくらい。

 のしのしと本舞台に登場すると、
 後見さんが4人も5人もついて、お世話して、大きな大きな見得!
 いやあー!うはは!

 この古風で大らかな演目が大好きだと思った。

 暫も終わり、わー凄かったなあ!と一息ついていると、
 お隣のおばあちゃんも、先ほどまでの不満そうな表情も消え去り、
 ねえ、凄かったわねえ!大きくてねえ。いいわねえ!と連発。
 ああー楽しんでくれたのだと思うと、私まで嬉しくなる。
 私が成田屋さんが大好きで、昨日の夜の部も観たこと、
 今月はこれからも、ちょくちょく通うこと、など聞かれるままに答えると、
 話はさらに盛り上がり、
 切符がとれて、よかったわねえーと喜んでくれた。
 おまけに桜饅頭もいただいてしまって、なんだか三人で観劇しているような趣。
 それもまあいいか、と思う。

 「紅葉狩」
 ここはもう、音羽屋さんの見せ場。
 菊五郎さんの赤姫、思ったよりも可愛らしくて驚く。
 菊ちゃんの山神も、山の小僧みたいでイイ感じ。
 昨日の夜の部とあわせて考えると、菊ちゃん今月もいいなあ、頑張ってるなあと思う。
 上手!というのではないんだけれど、応援したくなる人だ。

 「伊勢音頭恋寝刃」
 女形色とりどり!といった感じ。
 なかでも田之助さんのお鹿がかわいくて。
 団十郎演じる貢と、海老蔵演じる料理人喜助は、もとは主従の関係だ。
 ここで団パパと新・海老蔵のツーショットが見られるのだけれど、
 その時のパパの嬉しそうなことといったら、
 隠しきれるものじゃない。
 見ているこちらまで、嬉しーい気持ちになれる。

 あとはもう、お恥ずかしいことなのだけれど、
 喜助の海老蔵がたまらないっす。
 料理人ということで、ちょっとした役なのだけど儲け役。
 しかもあっさり浴衣を着流して、裾はおはしょり。
 あの胸元は見るなと言われても、それは無理。
 しかも褌がまぶしすぎる!(大バカと笑ってくれ)
 褌の時、案外肌色の下履きみたいなのを着けてる人も多かったのだけれど、
 若い海老蔵は、そんなもの着けない。
 以前読んだ本「海老蔵そして団十郎」の中で、
 じいちゃんが団十郎さんの臑毛の処理をしてやったというエピソードを読んだことがあったが、
 海老蔵の臑毛はちゃんとありましたよ。
 

 そんなこんなで、昼の部終了。
 お隣のご夫婦に、本当にありがとう!楽しかったわ!あなたのお隣で良かったわ!などと、
 何度も言われてしまって、恐縮する。
 でも本当に楽しかった。

 やっぱり昼夜、どちらも観てようやく、
 私の中では「初日祭り」が終わったという気持ち。

 昼の部は、華やかでおおらか、 
 夜の部は、緊張感が楽しめる。

 外に出ると、今日も晴れ。
 今日の夜の部を観る予定のご夫婦を目で探す。
 会えるとは思っていなかったのだけれど、
 スッキリ素敵にお着物を着たご夫婦だったので、すぐに会えた。
 わーいいなあ!素敵!
 今日は一等のとても良い席で観劇予定とのこと。
 そういうハレの日に、こんな風にご夫婦でオシャレして歌舞伎座だなんて、
 大人の愉しみ方、という感じで素敵だった。
 もう一人のお友達にも無事会えて、お見送りする。
 三人とも、これから観劇なのだからウキウキしていて、とっても嬉しそうだ。
 それを見送っていたら、一緒に付いて行きたくなる。
 うう〜。
 寂しくなって、とりあえず奥村書店とてぬぐいの「大野屋」をのぞき、
 また歌舞伎座前へ戻る。
 もう夜の部が始まったのか、とても静か。
 幕見席は、すでに勧進帳の列が出来てる。
 今から2時間近く並んで、勧進帳を見て、終わると8時かあ。
 とっても惹かれるものの、
 昨日は仕事して夜の部見て飲んで、今日の昼の部だ。
 もはや体は目一杯のはず。
 無理はしないことにした。

 ○○追記○○
 その後は、連休中なのをいいことにビデオ三昧。
 新之助の初舞台「外郎売」は、なんど見ても泣いてしまう。
 だって一生懸命なんだもの。
 「スーパーテレビ」もリピート再生。おおー!
 後で新画像をまとめて画像日記にアップする予定。
 
 


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