川底を流れる小石のように。  〜番外編〜  海老蔵への道!
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2004年05月16日(日) 覚え書き。

 ずうっとしょんぼりして過ごす。
 思っていたよりずっとずっと、団十郎さんの存在が大きかったんだな。
 海みたいな、山みたいな、お日様みたいな人。
 早く元気になりますように。


 7日(金)
 歌舞伎チャンネルで長唄「勧進帳」の番組を見る。
 名曲だ。
 唄と三味線、総勢70名の勧進帳の迫力と美しさにうっとり。
 初日を見て以来、勧進帳を聞いただけで泣けてくる。

 8日(土)
 この週末は大忙し。
 少しでも快適に過ごせたら・・・と思いたち、
 生まれてはじめて整体(とは違うらしいが、そのような部類の)に行ってみた。
 終わった後は、血行が良くなったらしく、体が暖かい。
 肩こり腰痛の無い週末を想像してみる。

 午後から、お友達の長唄と三味線のお稽古を見学させていただく。
 お師匠さんの三味線、生でこんなに近くで三味線を聞けて幸せ。
 長唄はもちろん勧進帳。
 歌詞をきいていると、色々な場面が浮かんでくる。

 夕方、携帯に見慣れぬ着信が。
 とうとう家にも来たらしい。
 6月のチケットに関する、後援会からの電話だった。
 ある程度覚悟はしていたが、それでもバッサリ。
 バッサリ、ばさり。
 そうかあ〜。
 脱力して、ちょっと涙がちょちょぎれる。
 それでも一般発売の前にわかっただけでも、よしとせねば。

 その後、三味線のお友達や大勢で、楽しく飲んでいたのだけれど、
 ヅンヅンだるくなってくる。
 整体の後、「お酒は禁止。反応が強く出る人もいます」と聞いていたけれど、
 ビール一杯くらいなら平気か?と思って飲んでしまった。
 反応が出るというのは、滞っていた血流が整体で回復すると、
 その部分に溜まっていた老廃物がどっと出て、
 体がだるくなるというようなものらしい。
 もう地球にめり込むような勢いで、だるい。ひー。
 チケットの事で、心もだるい。ううー。

 9日(日)
 朝から、電話をかけて頼まれていたチケットがとれなかったこと、お詫びする。
 快く理解してくれて、救われた。
 歌舞伎会の特別会員の友達が、枠を使ってもいいよと言ってくれた。ありがたい。
 今日から一般発売に先駆けて、チケットが発売される。
 ひたすら電話するも、一向につながらない。
 しかも昨日の続きか、体がだるくてだるくて、どうしようもない。
 今日はせっかくの夜の部一等席なのに・・・。
 六月は六月の風が吹くだろうと思い、気持ちを切り替える。
 それでもギリギリまで電話をかけまくるが、つながらず。

 一緒に行く友達(吉右衛門さんのファン)が、
 海老蔵に敬意を表して着物で行く!と張り切っており、
 ならば私も、それに見合う格好をせねばなあと、スーツを着ていくことに。
 待ち合わせに現れた彼女は、雨模様にかかわらず着物姿で、
 若葉色のコートを着てとってもきれい。
 これが昨夜、のんだくれてニヒニヒいってた人か、と思うと笑ってしまう。

 一等席のと列。
 さすがに舞台が近い。
 友が頑張ってこの席をとってくれたのを知っているので、ひたすらありがと!の気持ち。
 こういう席に、着物やスーツは気持ちよい。
 けれど、私は体調がどうにもこうにもすぐれず。地球規模のだるさ。
 整体を気軽に受けてしまった己を呪う。

 口上。
 初日とは雰囲気が違って、お祭りっぽい楽しい空気。
 初日は、なんというか荘厳な様子で、
 広い聖堂に描かれた天井の絵画みたいな、
 上手くは言えないが天使がキラキラした粉をまき散らしながらお祝いしているみたいな、空気だった。
 今日はそれよりは、ずっとく場内がだけて、ウキウキと楽しげな雰囲気。
 海老蔵もずっと落ち着いている。

 幕間。
 楽しみにしていた「襲名弁当」
 せっかく着物なんだから、これくらいいってみる?と予約しておいた。
 けれど「ほうおう」は満席のぎゅう詰め。
 襲名弁当の人気は高いらしい。
 相席は仕方ないのだろうけど、隣の会話が丸聞こえ。
 これじゃくつろいで食べるのは無理。
 デザート生のさくらんぼが付いてたのが、一番嬉しかった。
 
 あとは、まあ、普段食べてるお弁当が、まんざらすてたもんじゃないのがわかったし、
 こういう時でもなければ、きっと食べられなかったお弁当だし。ね。

 勧進帳。
 だるさはピーク。
 生理もはじまってしまって、もうぐだぐだ。

 見る側のコンディションのせいだろうか、いまひとつ舞台に吸い込まれない。
 かみ合っていないような、空回りしているような、
 逆にかみ合いすぎて、焦げ付きそうな詰め寄り。
 それはきっと自分の体調が悪いせいなんだろう。

 弁慶のひっこみの飛び六方。
 ここだけは、自分の体調だけじゃなく、団パパどうしちゃったの?と思った。
 ものすごく重そうで、全然勢いが無い。
 今も、あの後ろ姿、目に焼き付いている。

 それでも、友達は生海老蔵、やっぱ凄い!輝いてた!と言ってくれたし、
 菊ちゃんもめんこいねえーと喜んでいたし、
 おめかしして見やすい席で観劇できて、歌舞伎座満喫だねーと帰路につく。

 10日(月) 
 昼休み、友達からメールで団十郎休演のしらせ。
 がーん。
 でも、あれだけ忙しかったんだし、過労だろう、と思ってた。
 私もまだだるい。
 整体恐るべし。
 でも腰の痛みは、そういえば無い。

 
 ○○追記○○

 つたない、主観ばかりの観劇日記ではあるけれども、
 やっぱりこうしてまとめて書いておくと、後によみがえるものがあるし、
 くじけないで、つけていこうかなと思ったりしました。
 メールくださった方、ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、私もしょんぼりどんよりしていましたよ。
 メール嬉しかったです。

 今日はもう一度これを読んで寝ます。
 本当に確かに、無言の口上聞こえます。

 


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