子供の頃、雨の日は嫌いじゃなかった。雨の日に傘で作った秘密基地。水溜り振り回されるワイパー長靴と幼稚園バス濡れない場所から見ていると、不思議とワクワクした気持ちになる。大人になってからの「雨降り」は、少なくともワクワクする対象ではなかった。朝起きて、のそのそとベッドを抜け出して窓の外を見る窓を叩く雨の粒スネアロールのように響き渡る僕は何に守られているのだろうかと考え少し苦笑いをする