Just A Little Day
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2006年10月18日(水) 恋愛体質

今日は朝からおかしい。
家を出て駅に向かう道も、免許の更新に行く電車の中も、ずっと胸のまんなかあたりがしょわしょわしている。
秋晴れの東京の空と、秋独特の澄んだ空気。
夏の日差しとは明らかに違う、忘れかけていた気持ちを思い出させるような光。
なんだろう、このかんじ。
随分前に感じたことのある、胸の痛み。

通勤時間を外したので、電車はすいている。
ずっと通勤に使っていたのに、今日は奇妙にのどかでそわそわした。

なんだろう、このかんじ。

品川で乗り換えた。
いつも空港に行く時に使う電車。
各駅停車なので、人はあまり乗っていない。

帰らなきゃ、と思った。
帰らなきゃ、帰れなくなる。

免許更新の為の2時間の退屈な講習中も、そわそわは消えなかった。

公衆を終え駅のホームに着くと、ちょうど空港行きの電車の扉が閉まるところだった。

少しほっとした。
もしも間に合っていたら、あたしはきっと空港に行ってしまった。
そして誰にも告げず、体一つで懐かしい街に帰ってしまったと思う。

帰る家のない街へ。
待つ人のいない街へ。

ヘッドフォンから、吉井和哉の「BELIEVE」。
「離れても そばにいても 変わらない 想いがある
 人は皆 星になる そのわけは その時わかる」

そうか。これは恋の苦しさだ。

やっぱあたしって、恋愛体質なんだ。


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