Just A Little Day
目録|過去|未来
あなたの言葉はただ音声としてのみ耳に入る。 あたしの口から発せられるのも、ただの音。 そこに意味はない。 質問したそばから忘れていく。右から左へスルー。 響かない。 あたしは再び膜の中。 世間話は、沈黙を紛らわす為の音声。
ステレオから、GRAPEVINEの「インダストリアル」
取繕うんだ 無駄に話を繋げて でもさ 本当はきみに興味などない きみもそうだろ
見透かされた気がした。 あたしの日常。あたしの心。
ママからメールが来た。 彼とうまくいっていない時、ほぼ確実に来る連絡。 息子の災難を察する力があるのでしょう。 ママの目に、あたしはイイコに映っているのかと思うと ちょっと馬鹿馬鹿しい気がしてくる。 自分の演技力に、唾を吐く。 体裁を気にして、あたしはイイコなメールを返す。
彼がいつ帰ってくるのか、最近では知りたいとも思わない。
無関心は、最大の暴力。 一人でいるより、二人の方が淋しい。 話題などない。 興味などない。 それでも
完成を待ってるんだ ストーリーのないこの行為の向こう 安全な明日を乱す事は許されないね ルールなんだ
だから息を殺して、寝たふりをする。
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