夜中になると不安になる。毛布にくるまって瞼を閉じると蓋を開けたみたいにぞろぞろと奴らが顔を出す。暗い闇の後ろから、息を潜めてこっちを見てる。昼間、考えないようにしていることたちが闇の中では鮮やかに眼を光らす。右を向いたり左を向いたり枕を替えてみたり音楽を聴いてみたりしても奴らはなかなか消えてくれない。あとは勝敗が曖昧な根比べ。気付けばあたしは、不安な夢の中。