開かない部屋の引き戸に溜息ひとつ。追いやられた布団を押し戻し、寝相の悪い男を押し戻す。気付けば眉間に皺。いつも眠ってばかりいるこの人と、あたしはどうやって恋をしたんだったかしら?鈍く痛み続ける下腹部と、重い腰の痛み。こんな時だけ自分も女だったんだと気付く。そうして今宵も更けてゆく。