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待ちに待った野毛・武蔵屋の再開 - 2006年11月08日(水)

今宵は焼き鳥屋が食いたくなり、仕事を終えてから野毛へと向かった。野毛に来るたびに休業中の武蔵屋さんの状況を見に行ったのだが「暫くの間休業します」と書かれた一枚の張り紙があるのみ・・・。もう明かりが灯ることはないのでは・・・と不安が過ぎったりもしたこともあった。

今宵もお目当てのお店に向かうには遠回りになるのだが、立ち寄ってみると何とお店に明かりが灯っている。店の前まで行くと懐かしきざわめきが聞こえて来る・・・。再開したんだ!と思わず心の中で叫び、店内を覗くと生憎カウンターは満席。2卓あるテーブル席も先客がおり、空いているのは小上がりのみ・・・。

小上がりには4人用の小さな台(テーブルとは言えないくらいに小さくて低い)と2人用のものが一つあるが、一人なのでその小さな台を用意していもらい、初めて小上がりに座ることになった。いつかこの小さな台に一人で座ってみたかったと思っていたので丁度良かったね。

小上がりの台は高さが20�冂�度しかなく、表面張力いっぱいに注がれた酒を零さずに飲むのは至難の業。テーブルやカウンターならそのままの状態で口に持っていけるが、流石にこの高さでは無理であるから手でグラスを持ち上げるしかない。案の定少し零してしまうのである・・・。

いつもと変わらぬ風景と空気・・・。調理を担当しているお姉さんの方が入院されていたようで、退院と店の再開を祝って客達は誰もが顔が微笑んでいた。昨日から再開したそうだが、常連客には連絡があったらしい。何度も何度も見に来たんだよという客がいたり、噂を聞きつけて来たという客もいる。予約の電話もかなり入っている。

最初は小上がりに一人というのも寂しかったが次第に客がどんどん訪れ、僅か4畳ほどの空間に11人というすし詰め状態に・・・。でも、ここの流儀で誰もが周りに気を遣い、互いにわずかな空間を譲り合いながらみんなが楽しく酒を飲めるようにする。これが武蔵屋の暗黙のルールである。

前回訪れた際にいた多くのスペースを独り占めしようとする野暮な客はお婆ちゃんから叱られるのである。みんながこの空間と時間を共有し合いながら独特の雰囲気を守り続けている。テーブルで相席した客同士が会話をしたりするのもこの店の楽しさ。

ここにはデジカメ構えて写真撮るような野暮な客もいない。時々ネットでこの店内や料理の画像を見たりするが、そういう客は周りから嫌がられる。酒と会話を楽しむ店にはそんなものは必要ないのである。そもそも食事中に写真を撮るなんて行為はあきらかにマナー知らずのやること。したり顔でご立派なこと言ってもお里が知れるってもんである。

幸いなことに本当にここにはそういう客が殆どいない。ストロボ焚いて写真でも撮ろうものならば客たちから総スカンを食い摘み出されるのがオチである。俺も隣にそういう奴がいたら間違いなく外へ引き釣り出すね・・・きっと。

3杯の酒とお決まりの肴を摘んで小1時間ほどの滞在で店を出たが、それも決して長居はしないというこの店のルール。次に待っている客に席を譲るために早く切り上げるというマナーをみんなが守っているんだよね。

お会計を済ませ「ご馳走様でした」と言って店を出たが、ニコニコ微笑んで何度も頭を下げてくれたお婆ちゃん・・・。嗚呼・・・またこの店に来ることが出来て本当に良かった。暫くは他の店には行かずにここだけにしようかな・・・?


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