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ブロウは凄かった!! / 2001年09月07日(金)
 

 試写会が当たったので、あまり期待せずに行って来た。たまにはいいかなぁって感じで。
 そしたらこれがとんでもなく当たりだった。2時間釘付けになってしまったよ。
 タイトルは『ブロウ BLOW』。実在する麻薬密売人の半生だ。アメリカンドリームのようにお手軽に、マリファナ、コカインと麻薬に手を出し大金持ち、そして落ちていくそれだけの話かと思ったら大間違い。
 まず、主人公のジョージ・ユングを演じたジョニー・デップがとんでもない。前日に公式サイトを覗いたんだけど「とにかくデップはほんのわずかの調整で、無理なく実在の人物を創造的に再現してしまう、色(デップである事)を変えずとも全て可能なカメレオン役者なのだ。最大の美点は演技派の重さ、うざい熱がなく、軽くクールだ、という事だという事。これは“ジョニー・デップ”でしか成立しない特質だ」てな褒め言葉が連ねてあって、ブラッド・ビッドなんか目じゃないと言い切っていた。私はブラッド・ビッドには何の思い入れも無いけど、ちょっとヨイショしすぎじゃないの?って思った。でも、本当に凄かった。脱帽しました。
 でね、麻薬を売ること自体は全然悪として描かれてない。むしろ、駆け抜けていった人間たちのドラマの要素や少年の頃息子にとって英雄だった父との関わりが、やがて君はボクのハートそのものだと言い切れる娘との別離にオーバーラップーしていく。友情と裏切りと言葉で言ってしまうと短絡的だけど、とにかく出演者の演技の重厚さに圧倒されてしまう。特に、刑務所で知り合い、コロンビアの麻薬王と言われたエスコバルをジョージに紹介したディエゴの変節なんかゾクゾクする。このジョルデゥ・モリャっていう俳優さんは、目の青さが物凄く綺麗で、冷たくて、いい。髭ボサボサ生やしててもハンサムでした(笑)。
 私、実はエスコバルが出てきたとき、わくわくした。だって、彼の逸話に、警察と取引して逮捕されて入った刑務所は
別荘なみの豪華さで、何の不自由も無かったって前に新聞で読んだ記憶があったんだよねー。それでも、確か脱獄したはずだけど……。実在の麻薬王の登場って本当のことだったんだなぁって実感したりして。
 久しぶりに、洋画を吹き替え無しで映画館で観たら、やっぱりすごいなぁって思ったよ。そして、洋画は吹き替え無しで観ないとその凄さはわからないかも……って改めて思った。
 昨日の続きじゃないけど、セリフ回しのセンスのよさとか、カッコ良さは日本映画は叶わない気がする。ちょっとこういう重厚でカッコいいモノを書きたいって思ってしまった。
 それにしても、将来的に、ジョー君はこんな深い演技の出来俳優さんに成長してくれるのかなぁ?期待と不安。主役のジョージに一字たりないだけだったから、そこはかとなくドキドキ(=^^=)。



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