おならでぃず
ライブ&映画のくり的感想。

2006年03月12日(日) 『空中庭園』@三茶中央シネマ

『空中庭園』2005日本
監督&脚本:豊田利晃
原作:角田光代
音楽:ヤマジヒデカズ(dip)
主題歌:UA
出演:小泉今日子/板尾創路/鈴木杏/広田雅裕/ソニン/大楠道代/永作博美/
   今宿麻美/勝地涼/山本吉貴/渋川清彦/中沢青六/千原靖史/鈴木晋介/
   國村隼/瑛太/etc.

角田さんの作品が映画になるってんで楽しみにしてたのに豊田監督が公開前に
ヤクで掴まってた。アホか。そのことを知ってるからか映像的にそんな感じの
シーンが結構出てきてました。グルグルしてる感じが。薬やってなかったら、
この映画はやっぱりできなかったかもしれないなーと。複雑なきもちですが。
隠し事をしないという家族のきまりを作って生活する家族。家族だけではなく、
最近の世の中では言いたいことを言うことや何でも話すことをよしとする風潮に
なっているけど、その歪みみたいなものは必ず出てきてしまう恐さがあると思う。
たまたま数日前に「三年身篭る」という映画を観ていてとても印象に残っていた
セリフがある。祖母が結婚について、「辛いこともあるけどそういうのは全部
台所に隠しちゃいなさい」というのだ。(映画の中で主人公は手紙を書いては
それを台所の棚にしまいこんでいる)昔の女性の美学みたいなものだと思うし、
私は今の風潮よりもむしろそちらの方が理解しやすかったりする。家族でも
友人でも何でも話せばいいってものではない気が昔からしていて、そういう
考え方が自分でも古いなーと思っていたのだけど、たまたまこのタイミングで
この2本の映画を観たことで、角田さんの小説に惹かれる意味がわかった気が
しました。(実際には在るべきはずの)秘密のない状態の気持ち悪さについて。

豊田監督の空中庭園。私はアリだと思いました。役者がとても良かったです。
特に母の大楠さん、プッツン(死語か)系の永作さん、ちょっとしか出てない
けど兄の國村さん、旦那の板尾さん、そしてキョンキョンも良かったなぁ。
リアル。特に「お母さん死んじゃえば?」がむちゃくちゃ良かった。絶妙!
あとチャイルドマシーンの山本が出ててちょっとびっくり。俳優もやるのね。
関係ないけど実は小学生の時一番好きだったアイドルはキョンキョンでした。


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