弱Sonファイブ
むかしむかし、 あるところに 少年がいました。 彼は地元ヤンキーのツレに 命令されて ムリヤリベースをやらされた バンド少年でした。 そんな彼も恋をしました。 やりたくもない ボーイのコピーバンドをやるかたわらで 彼はバラ色の日々を過ごしました。 しかし半年後、 あれほどまでに素晴らしかった恋は もろくも崩れ 少年は暮れゆく公園で いつまでもうなだれていました。 彼の影だけが 伸びたり縮んだりしながら 彼をそっと見守っていました。 ... それから百年の月日が流れました。 とある少女がいました。 彼女は本当に安らげる場所を探して 色んな男の間を渡り歩きました。 そんな彼女も恋をしました。 何も取り柄はないけれど ただただやさしい男を 愛しく思うようになりました。 彼女はついに 永遠の場所を見つけたと 思いました。 しかし半年後 あれほどまでに素晴らしかった恋は もろくも崩れ 少女は暮れゆく公園で いつまでもうなだれていました。 彼女の影だけが ただそっと 彼女を見守っていました。 ... それから百年の月日が流れました。 月が何回も何回も のぼったりおりたりしました。 ある夜、 大きな月が 公園にのぼってきました。 そして いつまでもいつまでも そっとたたずんでいた 彼女の影を照らしました。 彼女の影は長く長くのびて 果てしなく長く 伸び続けました。 これほどまでないというくらいに 影が伸びきってしまった瞬間、 あれほどまでに大きかった月は 一瞬のうちに 雲に隠れてしまいました。 雲はごうごうと 月を幾重にも 取り巻きました。 ... 再び月があらわれました。 ... 長く長くのびた 彼女の影の横には 伸びたり縮んだりしている 影がいました。 その影は、 しばらく伸びたり縮んだりしたのち そっと彼女に手を差しだしました。 だいぶしばらくして 彼女の影は その手をとりました。 その手の感触は ただただ やさしく やさしく 彼女の手を握りしめていました。 彼女はこの手を離すまい、 千年は放すまいと 固く心に誓いました。 ... という話を公園でしたら 女の子はメロメロだろうか? |