+--- Cinema Memo ---+


■ HANNIBAL<ハンニバル><☆☆☆☆> 2001年09月01日(土)
バッファロウ・ビル事件から七年。特別捜査官のクラリス・スターリングは彼女を敵対視する司法省のクレンドラーによって落とし入れられ、窮地に陥っていた。一方、レクター博士の被害者である大富豪ヴァージャーは、彼女を囮にレクターを捕らえ、処刑する計画を実行に移し始める。

監督-----リドリー・スコット 出演----アンソニー・ホプキンス ジュリアン・ムーア

音楽☆☆☆☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

映像---残虐な殺戮シーンの雰囲気を損なわず、ダイレクトに見せない手法は上手。でもラストのあの場面だけは、さすがにそうはいかなかったようで……世の宣伝ほど恐くはありません。富豪の屋敷やレクターの部屋など、重厚な美しさが漂います。オペラのシーンにはもうちょっと金かけても良かったのでは。

ストーリー---原作を読んでしまっていたので、映画だけ見た場合の想像がちょっとつきません。ほぼ原作に忠実に映像で再現されており、複雑な筋道をまとめているのはさすが。「映像だとこうなるのか〜!」という醍醐味が味わえます。しかしレクターの肉親の記憶についてだけは触れておらず、これは三部作になる怖れが大である。

キャスティング---クラリス役のジュリアン・ムーアは健闘。でも一歩間違えるとメリル・ストリープ的力み演技になってしまう怖れあり?クレンドラー役のレイ・リオッタ(江守徹に似てる)がちょっと俗っぽすぎてそこだけお安いイメージになってしまったのが残念。イタリアの刑事パッツィはとても!!良かった。

私見---一定して在り続ける穏やかなクラシック音楽と、耽美的な映像。レクター博士の心象風景が寄り添うようにして全編にあったような気がしました。サスペンス・スリラー的にはどうなんですかね……リドリー・スコット、グラディエーターで集中力使い果たした後だったんじゃ……。原作モノって大変だ。



+--- back + INDEX + next ---+
Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



Material by Amane(RainRain) + Skin by caprice*