やんの読書日記
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2005年01月01日(土) |
ローマ人の物語 ユリウスカエサル ルビコン以前 |
ユリウス・カエサル...新潮文庫
塩野七生著 新潮文庫
ローマの独裁者カエサルの青年期からガリア遠征の終わるまで ルビコン川を越えてローマの反逆者の汚名を着せられるまでの カエサルの行動はいかに。 カエサルというと第一回三頭政治の大立役者 独裁者で暗殺された悪人、というイメージが強かったが この本では私のイメージを覆して戦上手、統率力のある 将軍カエサルという新しいイメージが出来上がった 若いころのプレイボーイの様子 読書好きで借金をしていても尊大に振舞う様子 それが人をひきつける要素になっていて ガリア戦では神出鬼没でとらえどころのないガリア人を 次々と攻略していく 読みどころはヴェルチンジェトリクスとの攻防 ガリア人の最強の指導者となったヴェルチンとの戦いは 「カエサルを撃て」にも正確に書かれているが 塩野さんの本ではカエサルの賢さが前面に押し出されていて その緻密な描き方にかなりうならされる。
ガリアを平定したカエサルを待ち受けていたのは 元老院最終勧告 要するに、反逆者の汚名を着せられたわけだ 国境のルビコン川を越えれば処刑に カエサルはこれまでの経歴を無駄にすることを 一番に嫌ったため ルビコン川を渡ることになる。 「賽は投げられた」
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