Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?それまでこれから


2002年09月20日(金) エチュードは早く切り上げて

学校再開で意気消沈。またまた宿題とレポートの日々が待っていると思うと悪寒がする。嗚呼、大学生。汝の行く手にあるものは悲劇が絶望か、それとも希望なのか。パッショーネをかいくぐり、オーバーチュアの苦しみに耐えられるかしら?結局わしもエトランゼ。流れるままに生きてゆきます。

CSで「あしたへアタック」という番組を放送しているがなかなかいい感じ。スポコン物なんだけどね、泥臭くないんだよなあ。すっごい爽やか。毎回ハッピーエンド。いいなこういう雰囲気。こういう作品が作られる土壌を持った70年代後半って大好き。最近の作品っつーと映画にしろドラマにしろあるいはアニメもそうだけど即物的というか場当たり的というかとにかく安易なんだよなあ。俳優もとりあえずパーセント取れるやつを揃えました、みたいな感じで肝心の中身がよろしくないものばかり。視聴率第一主義は今も昔も変わらないと思うけどやっぱ最近は極端だよなあ。あと感動の押し売りね。これも大嫌い。日本人はどうしてこうも情緒べったりなシチュエーションを好むのかな。演歌嫌いっていう若者も多いけどそこいらの安ドラマで感動している人は結局演歌好きな人と変わらんのじゃないかと思う。演歌の全てが悪い訳ではないけど。やっぱり日本人の気質として「演歌的」なものに惹かれる感性はあるみたいだなあ。

ちょいと話ずれるけど「北の国から」って実際どうなんだろう。レギュラー放送はおろか、その後の特番も全く観ず、今回の最終作だけ視聴したわしが言うのもなんだけど個人的にちょっと好きになれんなあ。ストーリーには文句を言わんよ。前述したように全部の作品観てない訳だし、わしがスジについてあれこれ言う資格はない。ただ、あの無節制に浴びせ掛けられるナレーションがいやだなあ。これでもかって感じだものねえ。倉本さんがいくらナレーション技術に長けていたとしても発表媒体が映像作品である以上ナレーションやセリフに頼るのは得策でないと思う。これは映像に説得力のないことの裏返しになるのではないか。ラストもラスト、吉岡秀隆が田中邦衛に「父さん、あなたは素敵です」なんてセリフを言うシーンがあったけどそうやって「素敵です」とセリフとして言わせるよりも映像で田中邦衛の「素敵さ」を描写した方が格段にいいと思う。いかにも説明臭いセリフやナレーションには興ざめしてしまう。そこらへんが「北の国から」の大弱点のはずなのに今回も視聴率がいいんだよねえ。う〜ん、納得できん。
こんなわしだけど「寅さん」は超がつくほど好き。よく「寅さん」と「北の国から」を同系列において批判するひと結構いるけど両者の毛色は全然違う。「男はつらいよ」には作者の冷徹な目が光っている。いわば落語みたいなものだから。だからこそ情緒べったりに陥らずにいられた訳だし。作劇に対する姿勢が根本的に違うよ。

あ〜あまた悪口ばかり書いてしまった。どうにも文句をつけたいことが多すぎる。わしもつくづく性根がひん曲がっているなあ。


橋本繁久

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