Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?|それまで|これから
2002年10月02日(水) |
アニメソング乾坤一擲 タイムボカンシリーズ編 |
今回はアニメを彩る重要なファクターである歌について私見を述べたいと思います。とは言っても私には音楽的素養など全くないし、楽器名その他の諸知識も欠落しているので聴いたまま、感じたままのことしか書けません。従って極めて印象批評風になってしまいますが(これに限ったことでなく、私にはいつもその傾向がありますけれども)その辺はご勘弁ください・・・な〜んて殊勝なことを言っているけど、要は知っているアニメ・ソングについてあれこれウンチクを垂れたいだけなのであります。 今回はタイムボカンシリーズの歌で特に気に入っているものを紹介したいと思います。
●ヤッターキング 作詞・作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき・スクールメイツ・ブラザーズ さて、まずご紹介いたしますのはシリーズ第二弾「ヤッターマン」の後期主題歌「ヤッターキング」でございます。正統派主題化としての完成度はあまたあるアニメソングの中でも随一、と言えるほどの曲であります。とにかく疾走感があります。そしてロマンがあります。素直にノリがよく、聞き手を曲の世界観に符合させる力がとても強い歌です。山本正之の声をぶらした歌い方も最高です。
●天才ドロンボー 作詞・作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・小原乃梨子・八奈見乗児・たてかべ和也 ですます調は気持ち悪いのでヤメ。この曲はまたまた「ヤッターマン」からの出典。前期エンディングである。ドロンボー3人の掛け合いが最高に楽しい曲。いい意味で脱力感を感じる(そんな状況があるのかどうか分からんが)歌。トンズラーとボヤッキ―のやる気のない合いの手が笑える。なんかヤケ気味に歌っている気がするのもいいところ。
●ゼンダライオンの歌 作詞・松山貫之 作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき 「ゼンダマン」の挿入歌。OP・EDを差し置いての登場。インパクトの強い歌である。だって「ゼンダ・アクダ×6」でもって「ワオ〜ン」なんだもん(訳わからん)。曲の方は非常に心地よい感じである。まるでピクニックにでも行くかのようなのどかさだ。聴いていて本当に心が和む、と言えよう。NHK教育の「みんなの歌」で流したいくらいである(言い過ぎか?)。余談だが何やら「ゼンダマン」本放送時には一般人にも劇中で歌わせていたらしい。なんてフレキシブルな番組なんだ。確かに、こういう手法を取り入れれば盛りあがるだろうなあ。つくづく昔の番組はいいなあと思ってしまう一幕である。
●オタスケマンの歌 作詞・作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき・少年少女合唱団みずうみ シリーズ第4弾「オタスケマン」の主題歌。この曲を語るに当たってはずせないのが出だしの「キラキラキラキラ スタースター」の部分。とても喉越しのよいフレーズである。 歌詞の方は正統派であり、至って基本形であるがメロディーが徐々に高揚感を高めてゆく感じでとても盛り上がる。特に「熱く、熱く」の部分は山本の感情の込め方がとても上手い。
●がんばれオジャママン 作詞・内間 稔 作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき 「オタスケマン」ED。前半部分と後半部分のギャップでとことん楽しませてくれる曲。演歌か?と思わせる出だしと「それでも〜、それでも〜」以降のいつもの調子。聞き手としては前半で我慢した分、後半のすがすがしさに気分が発散されてカタルシスとなる。この曲を聴いているとつくづく歌謡曲における「タメ」の部分の重要さがわかってくる。「タメ」があるからこそその後のメロディー、特にサビの部分が生きてくるのだ。そんなことを考えさせたくれるのも含めて私はこの曲が大好きなのである。
●ヤットデタマン 作詞・作曲・山本正之 編曲・乾 裕樹 歌・トッシュ 「ヤットデタマン」主題歌。とにかくカッコよい曲。歌い手が二人いて、交互にフレーズを担当するという方式なんだけど(これをなんと言うのか知らんのだ)サビのところで二人の声が融合して何とも言えないカッコよさを醸し出しているのだ。大体イントロの笛の音だけでもカッコよすぎる。ああ、私は何回カッコいいと言ってしまったんだ。同じ表現の繰り返しでは能がないと解っているのに。でもいいや、カッコいいとしか形容し様がないんだもん。それだけカッコいいということさ。(クドイ)
●嗚呼!逆転王 作詞・作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき 「逆転!イッパツマン」挿入歌。これまたカッコよい曲である。しかも歌としての起承転結がハッキリしていて痛快である。「ああなって、こうなって、そうなるんだけど、結局こういうことよ」という筋書き(歌詞)が明快なのである。そして、ちゃんと起伏がある。 またまた余談だが本編では逆転王が凶弾に倒れた次の回に「嗚呼!三冠王」として紹介されていた。この曲が流れるシチュエーションがまた凄くいいシーンなんですよ。とても盛り上がります。
●シビビーン・ラブソディー 作詞・作曲・山本正之 編曲・神保正明 歌・山本まさゆき・ピンクピッギーズ 「逆転!イッパツマン」ED。この間も書いたけど、タイムボカンシリーズの歌を通して一番好きな曲である。軽快なメロディー、調子のよい旋律、その中にさりげなく込められたメッセージ(そんなに仰々しいものではないけど)。どんなに理不尽なことがあっても、どんなに不条理なことがあっても、黙って従うしかない。ああ、哀しき業、その名はサラリーマン・・・てな具合。 このようなことをあくまでもさらりと歌っているところに意義がある。ピンクピッキ―ズの合いの手もいつにもまして絶好調だ。
●どびびぃ〜ん・セレナーデ 作詞・作曲・山本正之 編曲・クニ 河合 歌・きたむら けん 「イッパツマン」の後番組「イタダキマン」のED。従って「シビビーン・ラプソディー」の正統後継曲であり、またある意味「シビビーン〜」で提示された問題に対する答えを出した曲とも言える。 まずは曲の調律から。イントロはどこかアラビアの風景を想起させるエキゾチックな様調。終始、この雰囲気は続いてゆく。ゆったりとした、悠久の時を生きてきた旅人の歌のようにも思える。 そして詩の内容。前作「シビビーン〜」では苦しくても悲しくても頑張るしかない浮世のつらさが歌われていたわけだが本曲ではそんなつらい状況でも「どびびぃ〜ん」と笑い過ごせば何とかなるさと説いている。この曲の世界においては金があろうが顔が良かろうが大したアドバンテージではない。いや、かえって何かを手にした者は必ず大切な別の何かを捨てなければならないのだ、という事になっている。だとすればみんな同じ条件の中で生きているんだ、弱気にならず頑張ろうと言っているのである。 限りなくつらい世の中において気張らずに生きてゆく姿勢を讃えたこの曲を私は最大限に支持したいと思う。
あとがき あ〜たいへんだった。どえりゃあつかれましたわ。何より曲の情報(作・編曲、作詞、歌手)を打ち込むのが面倒で面倒でたまらんわい。こんな誰が見ているかもわからんない日記に真剣に書く私も私だが・・・まあいいか。何だかんだ言って楽しかったし。またやる気がみなぎったらこの企画やるかもね(勘弁してくれって?)。それではまた会う日まで、アディオス!
橋本繁久
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