Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?それまでこれから


2003年11月01日(土) エノケンとナイナイの世代的隔たりってどれくらいなのだろうか

今日、友人と連れ立って行った本屋で偶然にも新旧の有名お笑い芸人について論じた本を見つけ、大まかではあるが一通りを無我夢中のうちに読み下した。私の知らない芸人や、あまり良い印象を持っていない芸人(例えばウッチャンナンチャン)についての知られざる一面を垣間見ることが出来、なかなかに興味深かった。また、かなり古株の部類に入るような人のことまで詳細に書かれていたのも古い芸人好きの私には嬉しかった。そして、全般的に貶し言葉がないのも良かった。筆者のお笑い芸人に対する深い愛情が感じられ、読んでいるこちらの気分までも解きほぐれてくるような気がした。この点においても名著と言えよう。

ただひとつ気がかりなのは、こういう本が出ることによって個々の芸人が必要以上に神格視されないかということである。お笑い芸人という”人種”は誉めそやされ持ち上げられるとその輝きを極端に失ってしまうケースが多い。特に毒を吐くことによって人気を得てきた芸人にとっては致命傷になりかねない。世間では「お笑いリスペクト」等という言葉が流行っていると聞くが、これは芸人つぶしに他ならないのではないか。芸人は低俗で構わないと私は思う。変に高みに上がらずに、最後まで「現場主義」であってほしいと願っているのだ。


橋本繁久

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