壊れていたエアコン 一昨年の夏の途中に入れて まるまる快適に過ごした昨夏のあと 台風による浸水で 室外機のファンが回らないままだった
取り付けのとき まるでやっつけ仕事の工事で それなのに業者からの請求書には びっくりするような金額があった 知り合いの娘さんの会社だったので きちんと見積もりを取らず 油断した自分が悪いのだが その後の対応にも懲りていた
二度とその会社には関わらないつもりが 修理となって困った けれどどっちにしろ 保障期間は過ぎているし 災害による故障には保障は利かない なので先の取り付け工事のあと その金額がまともなのかどうか 相談した電気屋さんにお願いした
電話で室外機の浸水の度合いを話したところ うちでも修理できるだろうけれど 2万円近く掛かるかもしれないとのこと 出費が痛いので ずっと連絡できないままだったのが もうそれで済むならと覚悟を決め とりあえず見てもらうことになった
約束の時間に そろそろかなと思っていると 玄関から覚えのある声が掛かり 動かしてみなきゃといいつつ まるでうちの全てを知っているみたいに サッとリモコンの所へ行きスイッチを入れた 一緒に外へ出てみると なんということでしょう もう室外機のファンはぐんぐん回っている
ひゃあ いったいどうやって直したのか まるで魔法みたいな仕業に ひたすらびっくりするばかり 台風で浸水被害にあった室外機を たくさん見てきたけれど こんなケースは数える程しかないそう しかも修理費はいらないと言われ せめて出張費だけでもと思うのに 頑なに拒まれてしまった
大手の家電店に押されて 街の電気屋さんの景気はいかばかりだろう 若い人にとっては地味な家業のはずなのに いつも明るくフットワークも軽い彼を見ていると 次は絶対お金になる仕事をお願いしなきゃ そう思わずにはいられない あの工事がなかったら 訪れることもなかったこの幸運に感謝だ
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