先週末 ATMに借りた本を忘れ 時間外だったのでどうすることもできず 暗澹たる気分でそのまま週明けを待ち 銀行に問い合わせをした すると先方は気を利かせて 本が入っていた封筒の宛先に わざわざ郵送してくれた後だった
無くしたと半ば諦めて この辺では売っていない本を アマゾンで探すしかないと思っていたので 本当に有難いことなのだけれど わたしもよく確認していなかったその宛先は 本を借してくれたご本人のいる 県の施設の方だと聞き ついお礼の言葉も濁り気味になってしまった
既に県の事務室の人には 事情を話して留め置いてもらうことにしたものの ご本人は出張で連絡が付かなかったので 事の顛末を打ち明けるためと 再び本をお借りするために 今日になって売り場の途中で出向いたのだった
けれど 月曜日に郵送したと聞いたのに どういう訳か本は届いていなかった ひょっとしたら 別の所の封筒だったかもしれないので メーリングリストで探してみると ご本人からのお言葉にひたすら恐縮しつつ こちらは再度銀行に宛先を聞くはめになった
するとやっぱり住所は間違いなかったが 宛名は個人名ではなく 同じ建物の別の方の団体名だった またこの顛末を新たな人に披露するのかと思ったら どこの郵便物も まず事務室に届くことになっているそうで スルーしてしまうなんてあり得ないと事務員さん 結局午後になって到着したのだった
こんなに日数が掛かったのは 漢字変換がダブった上に ちょっと変な住所になっていたせいなのか それでも郵便番号はきちんとしていたから 理由にはならないような気もする まるでこのタイムラグは わたしのしでかした紛失劇を 充分反省させるためのものだったみたいだ
最初に本を受け取ってから 自転車に乗るときも銀行に着いたときも 気を遣って意識していたのが 大金を下ろして数えてからは 無事に家まで着くことが最優先事項になってしまった お金じゃなくてよかったねと 慰めてくれる人もあったが お金を下ろさなかったら忘れることもなかった
むしろ ヘンな本じゃなくて良かったよ
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