武ニュースDiary


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2003年02月08日(土) カットされた「ラベンダー」・続き●RE:カットされた「ラベンダー」●カットされた「ラベンダー」・おしまい

カットされた「ラベンダー」・続き

小説には、チャウチャウとの関わりがもう少しあって、
撮影されたかどうかはわかりませんが、
もし、映画にあったら、もっと話がふくらんだり、
事情がわかったりしたかもしれない部分もあります。
できたら、DVD化するときには、ディレクターズ・カット版にしていただけるとうれしいな・・・
無理でしょうが。

小説から、もう1場面、チャウチャウとのやりとりを抜き書きします。
工事現場でアテナと天使が宙吊りになってまもなくのこと。

************

チャウチャウは、アテナと天使の写真が表紙に載っている雑誌を眺め、
天使に向かってかぶりを振った。
雑誌には「ロマンチックに天使ごっこのカップル、宙吊りに」と見出しがおどっていた。
「はん! なーんてロマンチックなんでしょ。これが君とぼくならよかったのに。
君達はシーソーでもしてたの? それとも空中ブランコ?」
「アンドリューの匂いって、どんなだったか知ってる?」
「なんでまた、そんなプライベートな質問を? そんなこと答えさせるの?」
「一体、どんな匂いだった?」
「人は1人1人みんな匂いが違うさ。
同じ人間の匂いだって、君が感じたのとぼくが感じたのとでは全然違うこともある」
天使は意味がわからない。
チャウチャウは説明のため、自分のビールを天使に飲ませて聞いた。
「どうだい?」
天使は首を振る。チャウチャウは、今度は天使に天使の持ってるビールを飲むように言い、
「どうだい?」
「おいしい」
「君は君のビールがうまいと感じ、ぼくのやつはうまくないと言う。
ところが、ぼくはぼくのビールがうまくて、君のはうまくない……」
「まだわからない」
「簡単なことだよ。君はそれが好きだ、だからうまいと感じる」
「じゃあ、君にはアンドリューはおいしかった?」
「長いこと飲んでないからね、忘れた」とチャウチャウは答えてから、
「おい、そうだ、いいことを思いついた。明日、SWAT(飛虎隊)の連中を呼ぼうよ……」

*************

この一節から、いくつかのことがわかります。

��ブランコに宙吊りになった2人は、天使が言っていたように、
 結局朝まで待って、他の人に助けてもらったのだということ。
 それが、週刊誌ネタになって、写真まで載せられてしまったのでしょう。

��この一節は、2人が家にたくさんの男達を引き入れて
アテナを慰めようとするシーンに続きます。つまり、
 部屋にいた男達の素性はSWATの隊員であったこと。
 多分アンドリューを通じて、チャウチャウも知り合っていたと思われます。
 映画のラストに流れる出演者を見ると、SWAT隊員という役名が数名読み取れます。

��天使が、アテナの思いに動かされ、人の香り(人を好きになるという感情)について、
知りたいと思うようになっていたこと。


RE:カットされた「ラベンダー」

今日はめでたくも関西初の「ラベンダー」公開日。
さて、先日の続きで、もう1つのカットされたと思われるシーンですが、
�ぁ△海譴呂�そらく1番初めに、
靴をなくした天使が裸足で街を歩き回るシーンと同時に撮影されています。

前にロケ現場の写真を紹介した(1月29日分参照)新聞記事によると、
2人が街で酔っ払っているシーンだったそうですが、
映画では、天使を背負って帰るチャウチャウの部分だけが採られています。
そのときの2人の服装が、写真と同じですね。
そして、夜な夜な遊び回っているのを、翌日、アテナにとがめられる場面につながります。

小説では、もっとあと、バーでアテナが恋人を亡くしていたことをチャウチャウから聞いて、
「彼女を助けてやりたい」と言う次の場面なのです。
ちなみに、「彼女を助けてやりたい」(映画の字幕では「彼女を慰めよう」)と
天使が言った後、チャウチャウがこんなことを言っています。
――「それじゃ、ぼくのことは誰が助けに来てくれる?
   ぼくだって人間だよ。神様も、ぼくらのようなものは差別するのか……?」 

(香港版ノベライズでのシーン)
帰り道、天使は少し酔っていた。チャウチャウは肩を貸して、狭い裏通りを歩いていった。
「なあ、さっき、僕の質問に答えなかったろう? 天使とねんごろになったら、地獄に落ちるのかい?」
天使はさっとまじめな顔になった。
「天使を好きになった者は、天使に捨てられる」
「どうして? その羽で2人一緒に天国に飛んで行けないの?」
「だめなんだ。天使は人間の愛を天に持ち帰ってはならないから。
そんなことをしたら、地上に落とされてしまう。だから天使を愛しても、捨てられることになるんだよ」
「捨てられたっていいさ。今まで天使と試してみたことないしな……」
天使は気持ちが悪くなり、塀に寄りかかって吐いた。
「おい、大丈夫か。あんな少ししか飲んでないのに酔っ払って。
どう、ぼくが君のこと、酔っ払ってるすきにやっちゃうかもしれないって言ったら
本気にする?……」
突然、空のかなたで雷鳴がとどろいた。


カットされた「ラベンダー」・おしまい

スチールにあって、映画にない場面、最後のものは、これです。

   

これは小説にも該当するシーンはありません。
強いて入れるとすれば、天使が帰ることになったその晩、
映画では3人がそれぞれ自分の部屋で空を眺め、物思いにふけりますが、
初めの案では、一緒に見上げたのかもしれない……
3人の服装が一致するからです。
(ただし天使の服は袖のあるものにも、袖なしにも見えますが……
スクリーンで確かめればハッキリするかも)

しかし、話の流れからは、相当無理があります。
考えてみると、この3人が同時に画面に出てくるところは案外少なくて、
初めにチャウチャウがアテナの部屋を訪ねてきたシーン、
そして、アテナの部屋で勝手にパーティーをするシーンだけなんです。
設定上、3人が同じ場所にいるところは他にもありますが、
画面では同時に写りません。別々に撮影した可能性もあると思います。

↑の写真は、チャウチャウと天使の服がパ―ティーと同じなので
(天使のシャツがベージュっぽく見えますが、写真の色調のせいでしょう)
この撮影で3人がそろったときに、ポスターの候補、もしくは宣伝用スチールとして
撮影したものではないでしょうか。
ポスターが初めからあの2枚(香港版のラベンダー畑のものと、駅でのもの)に
決まっていたのなら、重要な登場人物のイーソンがどこにも出ないので、
宣伝用写真として用意したのではないかというのが私の推測(憶測)です。
でも、これは、もしあったとしたら、かなり素敵な場面だったでしょうね。


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