武ニュースDiary


* このサイトはリンクフリーです。ご連絡はいりません。(下さっても結構です。^_^)
* 引用は、引用であるとわかる書き方なら、必ずしも引用元(ココ)を表示しなくても構いません。
* 携帯からのアドレスは、http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=23473 です。
* 下の検索窓(目次ページにもあり)からキーワードでDiaryの全記事が検索できます。
* バナーは世己さんから頂きました。
* Se inter ni estus samideanoj, kontaktu al mi. Mi elkore atendas vin, antauxdankon!


目次|前の記事|新しい日記


2018年09月23日(日) ピーター・チャンとの対話(喜欢你)・2

(続きです)


ピーター ところで、君はいつになったら監督をやるのかな

武 わかりません、やるとは限らないし。

ピーター 君はできるよ。映画にこれだけ興味があるんだから (武 ため息)
監督は、プロでなくてかまわない唯一の職業なんだよ。
いつも言っているが、監督はmultiple choice、つまり選ぶこと。
大勢の優秀な人材がたくさんの材料を差し出して選ばせてくれる。
実は監督はそんなに難しくない。判断できればいい。

武 ぼくは20歳になる前はとても監督になりたかったんですよ。

ピーター ほんとかい、そんなに早くから?

武 そうそんな昔。20歳だったかな、大体そのぐらいです。

ピーター 当時、君は確かニューヨークで
何か月か学校に通ったんじゃなかったっけ?

武 そんなに長くじゃないです、2、3週間だけ。

ピーター 演技の勉強、それとも監督?

武 映画の勉強です。
そして監督の権威ってすごいんだなあと思って、じゃあ、監督になりたいと。(笑)
その後、もちろんチャンスもなかったんですけど、30歳ぐらいの頃、
チャン・イーモウ監督が大作を撮り始めるようになり、
あなたの「ウォーロード」もそうですよね、
他にも、ジョン・ウー監督、の「レッドクリフ(赤壁)」……。

ピーター 「レッドクリフ」。どんどん大作に出るようになった。  

武 こういった映画を経験して、その監督たちを見ていて、
本当に、そのとき思ったんです、「監督は大変だ、なるのはやめだ」(笑)
どうしてこんなに大変なんだって。
そのときだけは、俳優は楽だと思ってしまいましたよ(笑)

この先は、どのくらい演技を続けられるかわからないし、
チャンスに恵まれて、誰かがオファーをくれれば、
出演することがあるだろうけれど、
なかったら、誰もオファーをくれなくなったら、また考えればいいと。

ピーター 断るのを少し減らせばいいんだよ、
誰もオファーしないなんてことがあるものか。

武 違う仕事に手を出すなら、ずっとその仕事をするべきだと思うんです。
やめて、また戻ってきて、というのはしたくない。
俳優やって監督やって、また俳優、監督、こんなふうじゃなく。
だから、もしいったん監督になったら、俳優はもうするべきじゃない
あなたは演技をやろうと思ってますか?

ピーター ぼくは演技はできないよ

武 どうして?

ピーター どう演技したらいいんだよ、
そもそもコチコチになってしまって動けない。
カメラが回ったとたん不自然になってしまう。
宣伝用動画のほんの短い台詞でも覚えられないんだから。

武 ぼくだってすごく不自然になりますよ。無理してやってるんですよ。
やらなきゃいけないからやるという感じです。

ピーター いや、君はやはり天分があるよ。

武 いえいえ、ぼく、今日はよくしゃべってるけど、
やっぱりやむをえずという感じがしてますよ。
ほら、カメラが4台も回っていたら、話をしないとまずいでしょう。

ピーター 変化したことについて話そう。
ぼくが思うに、君はこの数年ものすごく変化したよ。

武 年をとりました。

ピーター そうじゃない、本当に前より開放的になったと思う。
こういう話をすること自体、数年前だったら非常に難しかった。
今日、発表会のステージでの君のああいう状態も、ぼくには予想外だったよ。

武 でもあれは……後でステージを降りてから、
さっきしゃべりまくってたのは一体誰? 状態でしたもの。

ピーター 君はカメラが回ったら、必ずできるんだよ。

武 ぼくにもわからないけど、
多分あそこは絶対話を続けなくちゃいけなかったからかな。
じゃないと多分怒られる。 (笑)

ピーター だから、ぼくは君は大きく変わったと思うんだよ、ここ数年。
特にこの数年だ。
いつも聞かれるんだがね、金城武とは本当に仲が良いのかって。
ぼくがイエスと答えて君が認めなかったら、恥をかくじゃないか。
しかし映画を撮らなくても、どのみち、ぼくが日本に行ったら必ずこの人に会う、
彼も香港に来たらぼくを訪ねてくれる。

ぼくのこの10数年の成長、「ウィンター・ソング」を撮り終えて以後、
子どもが生まれたこともふくめて、彼は全部知っていてくれる。
「捜査官X(武侠)」の後、母が亡くなった。母の病気のことも彼は知っていた。
亡くなったとき、彼は葬式に来てくれた、唯一のスター、唯一の俳優なんだ。
だからこうした多くのこと……

武 その頃ぼくは撮影がなかったから。(笑)

ピーター 君はいつだって撮影してないじゃないか。(笑)
1年にせいぜい2、3カ月だろ。
だからぼくらの関係というのは、ちょっと特別なんだよ。

武 「ウィンター・ソング」では、ずっとあなたとやり合ってましたよね。
「ぼくはやっぱりわかりません」とか言ってね。
監督はどうしてリン・ジエンドン(林見東)にこんなに彼女を愛させるのか、
どうしてもわからなかった、なんで彼女が好きなのか。

(「喜欢你」スチール)

ピーター この芝居自体わからないとまで言い出すんだ。
なんでルー・ジンはそんなにションナンが好きなのか、それも理解できない。
恋愛のどこがわからないって? 愛のことは誰にもわからないさ。
わけもわからず人を好きになったこと、ないのかい?
君は好きになった人のことを全部わかるのか?
彼女を好きな理由を君は全部わかるのか?

武 おっしゃることはわかりますよ、
ただ、つまり、画面から感じ取れないんじゃないかと心配なんです。
そこに至るステップがつかめないんじゃないかと。
だから、ともかくたくさん意見を言って、面倒引き起こして、
それなのにあなたはまたぼくにオファーをくれる。
またくれるんです、「ウォーロード」のときも、
ぼくが断ってるのに。何度断っても、またくれる。

(続く)


   BBS   ネタバレDiary 1:00


前の記事|あさかぜ |MAIL

My追加