技術的な問題。 2001年06月27日(水)
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今日の作業。
背景のマチエール作り。オイルはアサヒクサカベの混合溶液[テンペラ-油彩]を使ってみる。
最初、混合溶液とテレピンと絵の具をパレット上で筆で混ぜて画面に塗った。部分的にはげる箇所がある。原因は何だ。
はげる原因はテレピンだった。わざとテレピンと豚毛筆ではがしてみる。下地の石膏が見えて、その上に絵の具がむらむらっとある感じ。表面のやすりがけが不十分なので、微妙な凹凸がある。それがまた、ディックスみたいで面白い。
面白いけれど、はげちゃ困る。混合溶液と絵の具のみで塗ってみる。こちらも面白い。北欧ルネッサンスの壁のマチエールのようになる。てらてらっとした飴色。しかしオイルの厚みがかなりある。こんなんで固化して平面になるのか。
てらっと光のは、油の表面がつるっとしているため。しかし厚みが気にくわなくて、随時布でふきとったり押さえたりしてしまう。ふき取ったときのマチエールは須田國のようだ。いちいち古今東西の有名なマチエールを思い出してしまうが、実際は失敗ばかりでうまいこといかない。まぁ、最初だからこんなものか。マチエール、本格的にやりたいと思ったのは初めてだからなぁ。
どうしても気にくわないのは、背景の色味。特に後ろの柱を青系にしたいのだが、調和が保てない。Caran D'acheで描くときは、あんなに思い切り色を乗せるのに。具体的なモチーフがあるともう、固有色にひきづられる。
てらてらの画面はなかなか面白かった。美しいとさえ言えたが、描き込みができないので、いったん全部ふき取る。あ、ふき取る前に写真に撮っておけば良かった。人物のすぐ後ろの赤い柱を残し、後はふき取ったら全体的に茶・グレーになった。赤が効き出した。じゃぁ、やっぱりモノトーンで行こう。モノトーン、好きなんだけれど、色日記にやるような配色も好きで、相変わらず分裂している。
モノトーン。
人の顔を茶系で立体感をつける。休憩時間に、エジプトの絵をまじまじと見る。
なんか私、油、向いてないんじゃないかなぁ。(T_T)この絵はテンペラONLYで描いたもの。一部油を乗せているが。テンペラと油、この程度の比率が一番、描きやすいような気もする。
油のマチエールには憧れるが。さて、どうしよう。
by HPY
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