爆走一歩手前日記
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あ〜、怖かった・・・。
テレビ見てたのね、あははって。 ぶぅ〜んって音が聞こえてきたの、上の方から。 じゃあヤケに大きいハエが飛んでで。 でもそれがハエじゃないって気付くのに時間はかからなかったの。
・・・そうヤツはカメムシだったの。
とっさに私は電気を消して息をひそめたんだけど、羽音だけが聞こえてよけいに怖かったの。 だからやっぱり電気をつけたらヤツを見失ってた。 緊張を保ったままテレビを見てたんだけど、やっぱり私は見つけてしまった。 障子に張り付くヤツの姿を。 そして反射的に距離をとって観察しようと思ったら、逆に見てしまったの。
もう一匹いる!!!!!
コタツの向こう側でコードの周りを這い回るソレ。 戦慄が走った瞬間。
こんなんじゃやってられない。 窮地は私に勇気と行動力を与えた。 障子に張り付いていたヤツを紙で叩き落し、そのまま障子の向こう側に叩き出したの。 ただの時間稼ぎでも構わなかった。 さっきの勇気ですこし余裕があった私は、冷静さを取り戻した。 警戒は解かずテレビを見ることにしたの。 するともう一匹のソレをいつのまにか見失ってた。 やっと助っ人祖母が来てくれたというのに肝心のソレがいないなんて。 けれど視界から消えているということが私に平生を保たせた。
が!!!
気付けばそれは目の前にいたの!!! コタツの上にいたの!!!
息が止まったわ。
今日は4月1日。 うその日。 なのに気のきいた嘘も言えず、こんな恐怖を味わうなんて。 なんて日なんだ・・・。
悲しいことにこれはすべてノンフィクションです。
こむ
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