- 2009年10月14日(水) 55
行きつけのスナックに顔を出した。 「ボトルでいいんでしょ。」 大ママににそう聞かれて、笑顔で頷いた。
なんだか店が繁盛していて、知り合いの子は他のお客さんと盛り上がっていたけど。 変わらない店の中に安心した。
昼も夜も働いてます、なんていうバイトの子が水割りを作りながら。 「55番って凄いですね、いつのお客さんなんですか?」 なんて言い出した。
知らなかったけれど、ボトルのナンバーで今や相当古いらしい。 船の仲間が適当につないでくれているので、いつまでも悪乗りした日のまま残っているのだ。 ボトルの名前は「NOVAボトル」だったはずなのに。 いつの間にか「NOVAうさぎ」に変わっていた。 これがまた不思議らしくって、「どうして?何で?」の連発でこっちも分からなくなってきた。
「歳くったねー、人の事言えないけど!」 帰る間際でようやく昔を知ってる子が挨拶に来た。 あれから何年経ってんだろう、なんて思ったけれど。 こうして笑ってられるのはいいことだと思った。
歌合戦も一息ついて、気がつけば照明がぐっと明るくなって、今夜もお終い。 点滅する歩行者信号をスキップで渡って、コンビニへ流れ込んだ。
やけくそにアイスを買う仲間たち。 その勢いに、これは勝ち目がない…と悟る。
やっぱり歳くった? なんだか悔しい夜だった。
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