2004年11月24日(水) - ティアラ
私は仕事上で芸名・ペンネームを名乗ったことがない。
ちょっと前にある芸人さんに、
「カメラマンやから奈良ドリームランドにしたらどうや」と言われたことはある。
これは名刺にしたらなんの営業かちょっと分からなくなるので、
名乗ることはなかった。
夏あたりから舞台役者の人と仕事をしていた。
変わった芸名でも慣れればそれはそれで意外と支障のないものだ。
「ドリトル先生後悔記さん、何飲みます?」
「ちちくびちくびななちくびさん、髪直しましょう」
「猫股ずれさん、じゃまです。化けないで下さい」
あなたが慣れるかどうか責任は持てない。
「ティアラー」
「ティアラー」
私はいそいそと洗濯物を取り込んでいた。
かすかに焼き魚のニオイがする。
私はほうほう、いいもんだと頷いて日本の夕景を楽しんでいた。
「ティアラー」
「ティアラー」
決して美声ではない女性の声が耳障りになってきた。
ペツトの犬が戻ってこないのか?
「ティアラー ごはんやで!」
「ハーイ」
女の子の軽い声がした。
ティアラ [tiara]
(1)宝石をちりばめた冠形の女性用髪飾り。
(2)ローマ教皇の三重冠。
大辞林 第二版 (三省堂)
とある。
ローマ教皇の冠ってあの白くてとがったやつか?
私は自由と昼寝とおやつと散歩と猫の後頭部を愛するナイスガイであるから、
並大抵のことでは驚かない。
だから、自分の子供にティアラと名付けようとそれは容認する。
でも、教えてくれ。
どんな字を書くのだ。
カタカナか?