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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2003年09月20日(土)
TADD DAMERON

ダメロンの楽曲には、好きな曲が一杯ある。

our delight や lady bird や dameronia

後年に入っての フォンテーニュブローも捨てがたい。

our delight はカバーも多い。

一番有名なのはソニークラークのピアノトリオによるものだろうか。

僕はジェリー・マリガンの海賊版での演奏を割りと気に入っていたりする。

アレンジに凄みをみせるミュージシャンなのだけれど、

どんな曲が流れたとしても、たぶんダメロンの曲はすぐに分かる。

簡単なバップチューンだけれど、これはもうビバップじゃない。

そんな匂いがするのだ。

ちょうどバド・パウエルがそんな気を発しているのと同じだ。

ちょっとしたドラマチックさが加わっていて、それが後年のハードバップチューンに比べてあざとくない。

この時代のパイオニアといえば、やはり最初にモンクを挙げるべきかもしれないが、

そしてダメロンがトップシーンに自分のグループを率いて躍りでたそのとき、

モンクは更に奇妙な音楽に没頭していたわけだけれど(ブルーノート:ジニアス・オブ・セロニアス・モンク)

その後のもっと洗練されたジャズにうまく歯車が合わなかったのだろう

何か個性的な突起を感じるのだけれど、それをすぐ次の時代には結びつけることが出来ない。

トランペッター ファッツ・ナバロの存在がそうさせるのか。チャーリー・パーカーの音楽よりも刹那的なものを感じる。時代のせいなのだろうか?

でもそれが、毎夜流れていた時代に、一種の羨望を禁じえない。

まるでレヴューみたいなダメロンの音楽。

とても素敵なのだ。