
ピーが自転車で遊びに出かけて行った後、突然の雷雨。
産後間もない女性はホルモンの状態がアンバランスになるらしく、そんなわけで私も情緒不安定になってたのかもしれないけれど、ピーが生まれてすぐの頃、乳臭くて甘ったるい香りをホンワカと放つホヤホヤの彼を抱っこしながら命ってものについて色々と想いをめぐらしているうちによく、この子だっていつかは死ぬ、いつかは必ず死ぬのね、っていう絶望的な思考のループにはまったものです。
当然ながら赤ちゃんといっても大人と同様に新生児の時期から色々なタイプがいて、クンなんかは色黒で身体も大きめだったし、表情や仕草も大らかというか鷹揚な感じで周囲をホッと安心させる様な存在感を持っていたけど、ピーは色白で小さくて細くて性格もデリケートな所が多く、どことなく儚げなオーラが出ているというか、まぁそんな風だったので、一緒にいると時々不意に理由もなく切ない気分になるっていうのもあったかも。 それは今でも多少あるな。 どちらがいい悪いじゃなく、ていうかどちらも私にとっては非常に魅力的に感じてる彼らの資質なのだけど。
と、そんな事を考えているうちにやがて空は明るくなってきて雨も上がり、ピーは無事に友達の家から帰って来ました。
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