2002年02月23日(土) |
White Town |
White Town。 今となっては誰も知らないアーティストだろう。
僕は何気なくFMラジオを聞いていた。 そして、一度そのメロディーが聞こえてくると、痛烈な衝撃を受けた。 流れてきた曲は儚くて切ない曲調で、なんともいえない物悲しさがあった。 敗戦濃厚な弱小国の軍隊の行進をモノクロームで見せる映像が目に浮かんだ。 それほど、一瞬にしてその曲に入り込んでしまった。 「White TownでYOUR WOMANでした」
買わなければならない、と そして、CD屋に行き、急いで「White TownのYOUR WOMAN」が収録されているアルバム、「Women In Technology」を買った。 なぜそのとき、メジャーなアーティストのアルバムしか買わない僕が、何も迷わずにすんなり買ったのだろうか、いまでもわからない。
そして、買ってくると何十回もアルバムを聞いた。 すべての曲が、胸に染み入った。 演奏やテクニックがチープでも、それを上回るよさがあった。 感動する曲、というのは、自分のメンタリティーと合う曲、だと思う。 White Townは見事に僕に符合した。
そして今日、あまりRADIOHEADの曲を知らないので、どんなものだろうかと聞いていた。(ロックやポップスといった正攻法の洋楽はあまり聞かないんで) 突然、White Townが思い出され、「ああ、よく似てるな」と思った。 こんな状況になったの、僕以外いないと思うのだが。 たとえれば、ピカチュウを見て 「あれは地元の福引で貰った、黄色いタヌキのぬいぐるみに似てる、懐かしいな。大好きだったんだよなあれ。」 というようなものだろう。 それで、RADIOHEADより、White Townが気になってしょうがなくて、今また聞き返しているわけだ。
インターネットで検索すると、White Townが思った以上にマイナーで、紹介するろくなページがないのに驚いた。 検索ワードを工夫したりして、根性で捜した結果、以下のものが唯一にして最良の情報だった。 http://www.bb.wakwak.com/~buggle/brit.html この唯一の手がかりが消えてしまうと悲しいので、しっかり自分のパソコンに保存しておいた。
これを見て、ソロプロジェクトだったことがはじめてわかった。 インタビューで、彼はクラフトワークを尊敬していると言っている。White Townはそんなに機械的な感じはしなかったが。やはり、僕はエレクトロに弱い。エレクトロにするとたいてい何でもある程度は好きになる。 くるりにしろ、マドンナにしろ、プライマルスクリームにしろ。 マヨネーズ好きのマヨネーズみたいな存在なのかも。
あと、「僕がちょっと有名だった頃、出来るだけそれを利用して有名な人にリミックスをしてもらいました」って、この表現、一発屋の哀愁があるなあ。
僕は今の瞬間、 White Townの「Women In Technology」を聞いている 世界でたったひとりの人間に違いない。
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