宅間の刑が執行されましたね。 異例の早さ。あの時、まだ自分は高二だった。 マスコミの残酷さについては、あのとき十二分に認識した。 人のすることとは思えなかった。
死刑執行については、理性と本能がぶつかるところなので、 戦争なんかと同じように、正攻法で行っても、 絶対にこうだ、なんて誰も言い切れないんじゃないだろうか。 死刑制度、精神病、感情、このあたりがキーだ。
法の根底にあるものが見せしめの精神なのであれば、 社会の安全を保障するものであれば、 これはたぶん正しいんだろう。
本能は、いち早く殺せと言う。
しかし、それでなにが解決するんだろうか。 これは反語ではなく、純粋な疑問。 謝罪も無いままに刑が執行され、 被害者の関係者は何を感じているのだろう。 宅間は何を考えたのだろう。全てを環境の所為にすることは あまりに容易すぎる。
あたかもモニュメントとセットであるかのように、 新たな校舎が建てられた。 とてもきれいで、もう以前ほどの面影は薄れた。 思い出したくない、忘れられない、忘れてはいけない。 附小を眺める度に、幾多の無念が頭をもたげる。
僕は自然科学、工学を勉強するために大学にいるけども、 哲学について、法学について、人間社会について、 もっと学ばないと自分の考えも持てそうにない。
|