日常喜劇

2002年06月05日(水) 指輪物語


さいきん読み始めた。
語学とファンタジーは世界観がつかめるまでが大変。
今、一番たいへんな部分を読んでいる気がするのだが、70pで
既にへたれ始めている。だって、だって

つまんない。

(…あれ、昨日も見たようなフレーズ見たな)
物語の展開がじゃなくて、翻訳がヘタすぎて
つまんないのだ。なんつーかこの翻訳者、自分の訳したもの
物語として読み返してんのかね?50年前くらいのいかにも
「翻訳しました」調の文章で、高校生の翻訳なら上等だけど、
読み物としては意味わかんないよコレ!
ここでわかり易く都密に直してみると…

さぁ、ここで都筑は待ってましたとばかりに、食事に飛びつきました。
なぜって、都筑はとてもおなかがすいていましたから。なにしろお午前中は
課長に用事を言いつけられたり、巽に使いっ走りさせられたり、
課内の誰よりも、今年一番と言っていいくらい忙しかったからです。
そのうえ、いつもは遊んでいる亘理にまで、あやしげな薬の試飲を
頼まれましたし(なぜって亘理の薬がまともだったためしなど一度も
ないのですから!)もちろんきっぱりと断りましたが、
だいいち朝ご飯は寝坊して食べ忘れてしまったのでした。
一方、密は端から見ても呆れているのが一目瞭然です。
むしろ、怒っているといった方が正しいくらい、眉をつりあげて、
肩をいからせて、いらいらと足踏みをしているといったあんばいでした。
皆が言っていたように、特に都筑が一番声高に言ったでしょうが、
密は閻魔庁でも一、ニを争う短気に違いありませんでした。
「おい。いいかげんにしろよ」
密は猛々しい牡牛のような声で都筑を呼びつけました。
都筑はびっくりしてスパゲティーの皿から跳ね起きました。
「あれ、密、いたの」
さも今気付いたように、都筑は口の周りをナポリタンのトマトソースで
真っ赤にさせて密の顔を見ましたが、密のクマのような怒り顔を見て、
慌ててとりつくろう言葉を捜した風に、目線を宙にさ迷わせ始めました。

…のようなカンジ。
わかんないでしょ?!
わかんないよね?!
これでもわかり易く書いちゃった方だよ!

主語の後の修飾語が多すぎるし、比喩や態度の表現方法もオカシイ。
句読点は多いし、そもそも文として成り立ってない。
つまりとにかく、辞書片手にそのまま訳しましたってカンジなのだ。
英語の特徴をありのまま日本語に持ってきたって
読みやすいハズないっつーの。
なんで密が「猛々しい牡牛のような声」なんだよ!みたいな。
(↑いやこれは私の例えだけどサ…もうちょっとキャラに合った
形容詞を選んでくれよ、と言いたい)
とにかくこの訳本ヘン!
早く訳が気にならないくらい楽しい展開にならないものか…


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牛良 [MAIL] [HOMEPAGE]

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