(本文中はネタばれの宝庫なので、岡嶋作品を未読の人は注意が必要な本)
サブタイトルが、「岡嶋二人盛衰記」である。 この時点で、けっこう軽めのイメージを持っていた。 なぜならタイトルが、そのペンネームの由来となった 「おかしな二人」だったからだ。 しかし・・・・ 本当の「盛衰記」だった。 前半は夢を持って書けあがろうとするふたりの思いが熱く語られる。 しかし後半は少しずつすれ違っていくふたりの気持ちが寂しい。 もちろん二人だからよけいに大変なのだけれど、作家ってこんなに 大変なものなのか。 身につまされる・・・・というか、何度も読むのやめようかな、 と思ったほどだ。 だって、ファンだったから。 舞台裏、と一言でいうにはあまりにも切羽詰った日常が迫ってきて、 読んでいてキツかった。 これを書いたのは井上さんであって、岡嶋二人ではなかったし。 あえて世に出す意味ってなんなんだろう?
だけど、最後のシーンがあって、やっぱりふたりはこれで よかったんだな、と素直になれた。 ・・・・そう、思うことにしよう。 好きだったから。
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| 2002年02月05日(火) |
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