読み応えがあった、と思う。 なぜなら、この短編ひとつひとつで充分にひとつの話として 成立し得るからだ。 連作短編集であって、そうでないけど、やっぱり連作。 「連作」なのは、もちろん主人公がひとりだから。 「そうでない」のは、それぞれに年代が開いているので、 それぞれの世代を描ききっているから。 しかし、思わず自分の小学校時代、中学、高校、卒業に 想いを馳せた。 そして、たぶんきっと、同じようにまったく違う世代を 皆が泳いで生きてきたのだろう。 もちろん、大人になっても人生の転機はいくつもあるけれど、 子ども時代の比ではない。
こんな風に、自分の人生を紐解いてみたくなった。 |
2003年10月12日(日) |
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