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店長のガラクタ部屋
つかちゃん

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1999年12月20日(月)
江戸モードふたたび

私の仕事は着物屋なので、昔の着物とか染めとか興味があって、先月も佐倉市の国立歴史民俗博物館(れきはく)で開催されていた「江戸モード大図鑑−小袖文様にみる美の系譜」展を見に行って感激してきたんですが、それが今度はサントリー美術館で開催されるそうです。着物に興味があるヒトもないヒトもこれは見ておいて損はないと思いますよー。

佐倉で開催された時に某着物関係のボードに私が書いたインプレッションの一部をアップします。

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れきはくレポート from つかちゃん (jptrad@chibanet.or.jp)

行ってきました、「れきはく」。正確には「国立歴史民俗博物館」ですね。企画展示の「江戸モード大図鑑」は噂どおり見ごたえのある内容でした。どれもさすがに素晴らしい、というよりも凄い着物ばかりでしたが特に印象に残った着物がいくつかありました。

藤色がかった水色の地色に貝殻の模様がすっきりと染められた振り袖には思わずアンビエント系の環境音楽が聞こえてきそうな錯覚を覚えましたし、上前と下前と裾の縁に図案化された蝙蝠が配された着物のデザインセンスは鳥肌モノでした。

海岸の松原の向こうの海には帆掛け舟がうかびその上には入道雲が沸き立ち、黒いほど青い青空って見た事ありますか?そんな色した青空がその上に広がり無数の白い鳥が空を覆い尽くすように飛んでいる風景の振り袖を前にしたときには松の枝を渡って吹いてくる海風を確かに感じました。

そんななかでも一番びっくりしたのは茶屋辻模様が染められた麻地の振り袖です。とにかくその柄の精緻さ!糸目の細さ!それが全体に渡って寸分の迷いもなく施されている完璧な技術!まさに職人の心意気が数百年のちの今にまでビシビシと伝わってくるのです。

とにかく、良いもの見させて頂きました。バーチャル着付けコーナーも行列で大人気でしたよ!

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というわけで、サントリー美術館での日程です。


場所:サントリー美術館(東京・元赤坂)
期間:12月21日〜2月6日
     (月曜と年末年始27日〜1月3日休館)
入館料:一般千円、高校・大学生800円、小・中学生600円