偽者の想ひ






苦しい 苦しいと云うわりに
実に穏やかな表情の私


本当は苦しくなんかないのにね
ただ かまって欲しくて 偽りの、空想的な苦しみに
息を喘がせる


そんな自分に嫌気がさした

本当の苦しみを味わうことになろうとは
意外、思ってもみなかった


けれど、
それもやはり 外には出なくて
さらけ出すことも、破片を覗かせることすら出来なくて
苦しみ もがき 細胞が一つずつ狂ってゆく様を
見送ることしか出来ない



そんな時こそ苦しいのに
何も云えないのは 恐れているから


弱い私はプライドが許さない



無駄なこと云ってるうちに
どんどん蝕まれていくよ



可哀相な私




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