『偽善者』なんて軽率に云わないで、其れはひとに向かって云う言葉じゃない。 言葉の意味を知った瞬間から、あたしは優しさを忘れた。 自分の優しさを信じれなくなった。 自分を嫌いに成り始めた。
『偽善者』って初めて云われたの、中3の冬に。 受験で「みんな受かるといいね」って、あたしが云ったの。 其れは、至って無邪気だったのに。 『偽善者』って云われた。 今になれば、そう云った相手の心がどう腐り始めてたか分かるけど。
云った側がどれだけ本気だったかなんて知らない。 でも、あたしには失い始めた切っ苅テけだった。 あたしにとって『偽善者』は、決してひとに云ってはいけない言葉なのさ。 『八方美人』だとか『死ね』っていう言葉はひとに云ったらいけない。 色んな場所で良い顔が出来るひとは凄いと思う。 死ねなんて言葉を誰にでも云うひと。 そんなに気に入らないことばかりある世界なら、自分が死んだ方が手っとり早いでしょう。 云い云われする言葉なら、お互いに成長出来るものが良いと思った。 楽しければ其れで良いかも知れないけどさ。 だけどあたしの頭には、ひとに向けてはいけない言葉が幾つか棲んでる。
日記は云いたい放題だけどね(笑)。
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