⊂腐る夢⊃
2002年09月11日(水)

眠れないでこうしていると、看護婦さんが驚く。
夏休みの終り、入院をした。
病室と云う滅菌された不自然な清潔と。
カーテンで仕切られただけの、真っ白な孤独。
退屈だったけれど、なんだか其れ以上は望めなかった。

うたをうたいたかったけれど、学校じゃ身動きが取れなくて。
他力本願じゃ不本意で、物足りなくて。
手応えが欲しかった。
それには、自分の足で歩く事が必要だった。
今のあたしに手応えっていえば、ひとに聴いてもらう事。
ひとと話しをすること。
自分を形として評価されないと、どうしても自分を認められない。
うたを聴かせて、其れは自分だけじゃ出来ない事だから。
自分のすべてを其れに托して、評価されたい。
善かれ悪かれ、それはあたしの糧になると信じてる。
明日逢うひとの音楽を聴いて、良い所とそうじゃない所を知った。
あたしは彼にそう聞かれたら、答えられる。
対等で居たいあたしのスタンスは、受け入れて貰えるかな。

夢をみる、毎日幾つもの。
最近は戦争の夢しかみない。
撃ち殺し、刺し殺し、血まみれの夢。
刀を持った侍が、追い掛けて来て、太腿を刺し。
手の甲を切り、刃物は操られ、動き出す。
毎日、夢の中で、知らないひとが何人も死んで逝く。
あたしは、何故か、どれほど斬られても死なない。
生きたいと思ってるからかどうかは知らない。
でも、絶望だけを覚える夢じゃない。
もう少し、我慢すれば終わる。

日記…向日葵のままだったんだね。
替えなきゃ。
まるで夏に取り残されたみたい。



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由弥 [御手紙]