セクサロイドは眠らない
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俺はさ、男の子だから
愛人業
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その男の側を通ると、生臭い血の匂いが強く漂って来た。
血・・・?
あなたの体から血の匂いがするわ。
「ほう。わかるか?」 男は、くたびれた顔をして、ヨレヨレの服を着ていたが、体は頑強そうだった。男は、なぜか嬉しそうに笑った。
ええ。何人もの匂い。 「そうさ。俺は人を殺したのさ。」
誰の? 「そりゃあキレイなお嬢様がいてね。俺は、彼女に何年もお仕えしているのさ。お嬢様にとって、邪魔な人間は俺が始末すると言うわけ」
男は、それは嬉しそうに笑い続けた。狂ってはなかった。男の頭の中には、クリアなメロディが流れていた。愛情と、優しさがあった。だが、一番大きいのは哀しみだった。
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その後、血の匂いがする男を街角で見かけた。
男は、目のギョロついたガマガエルのような女と歩いていた。女はブツブツと大きな声で男を叱りつけていた。男は、卑屈な笑みを浮かべて、女の少し後ろから付いて歩き、女の言うことにうなずいたり、謝ったりしていた。
女の頭からは、不協和音が幾つも聞こえて来た。メロディは一環せず、唐突に始まったり終わったりしていた。
彼女の頭の中の中を覗くと、血にまみれた手や足のない人形が8体見えた。いや、あれは人形ではなく・・・。
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