stray notes

氷砂糖

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イイ声
2001年06月21日(木)

先日、電車でとてもイイ声で話している男の人がいた。軽く振り返り、どんな人かな、と思ったら、白髪まじりの、40〜50くらいの男の人だった。顔は悪くないけれど、すごくかっこいいというほどではなく。背も、そんなに高くはない。普通。しかし声だけ妙に「イイ」。

単にわたしの好みだ、という話になってしまうのかもしれないが、実はわたしは「こういう声好きー」といえるほど声に対して好みはないのだ。彼の声はどんな声だったか、思い出してみる。低すぎず高すぎず、冷たすぎず暖かすぎず、特別音楽的でもない声だった。話していたのは、ケーブルTVの回線を使ったインターネットについてで、話相手は30〜40くらいの小太りで眼鏡をかけたよく汗をかいている男で..。

そうか、声に深みがあったのだ。押し付けがましくなく、でも、男の人の色気が漂うような。そうそうそれだ。丁寧に、そのよさについてアツク彼は語っていたのだ。

声、はもともとの質もあるだろうけれど、話し方や発音の仕方で、印象が大分違ってくる。自分に自信のあることなら、声にはりやつやも出てくるのだろう。好きなことを誰かに伝えたい、とすれば熱がこもるだろう。そして人によっては、興奮しすぎないようセーブしながら話せるのだ。

わたしは声からひとを好きになる、ということはあまりないのだが、好きな人が心をこめて口説いてくれたり誘ってくれたりするときの声は大好きだ。気持ちがにじみ出ているようで。そしてもし声がなくても、心から「何かを伝えたい」という気持ちが表れるなら、それは届くのではないかな、と思ったりする。

あの眼鏡の男の人は、白髪混じりの男の人にすすめられたとおり、CATV回線にするかはわからない(大体ADSLとか光ファイバーとかいろいろ出てくるご時世だしね..)けれど。



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