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ひとりぐらし。
ひとりぐらしに憧れた。それはもう子どもの頃から。一番家を出たかったのはいつだろう..中学生かな、高校生かな、それぐらい。だいたいその頃が一番強くそう思ってた。
大学生になって、OLになって..その頃はあまり思ってなかった気がする。どちらかといえば、それよりは誰かといたかった。誰かと家を出たかった。必ずしも異性だけでなく、同性との共同生活とか、寮生活にも憧れた。
実家にずっといて、結婚してからべつの場所にきて、ときどき、ふと思う。自分の家、というのを、わたしは持ったことがないのだな、と。べつだん一戸建て、という意味ではなく、アパートの一室でもよいのだが、自分だけの部屋、自分の城、という感じのものをもったことがない。
経済力なかったからな..と思うが、なくてもするひとはするので、これは人恋しさとか、気力、体力も関係してくるのだろう。もしするとしたら、どんな部屋になったのかな..と思う。寒色系のインテリアか、暖色系のインテリアか。意外と少女趣味か、それとも機能的なシンプルな感じか。カタログや本を見て、好き勝手に思いを巡らせるのはぼんやり楽しい。実家も今も、自分の部屋なりスペースなりはあるが、どうしても同居してる人に気を使うから。しかし昼はいいのだが、夜に考えると、想像でも誰か呼びたくなってしまう。
..やっぱり、一人暮らしは無理かもしれない。
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