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氷砂糖

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ちいさな本屋
2001年09月12日(水)

弟が、前にすこし嘆いていた。「ちいさい駅の近くのちいさい本屋とかって、なんかほんとにあやしげな本ばっかりだよねぇ」と。

彼はそのとき大学の最寄駅から、別の連絡線に乗って、ふた駅くらいのところに下宿していた。大学の最寄駅はいくつも乗り換えられる線があり、規模も大きく、周囲も栄えている。彼の下宿先の最寄駅は、ちいさくさびれている。ふだん彼は大学最寄駅の本屋を使うのだそうだが、たまにふらりと雑誌を買いたくなったりしたときは、そのさびれた本屋を使うのだそうだ。

「なんかさー、俺へんな本買いにきたんじゃありません、とか、近くを女の子が通ったりすると焦っていいたくなるー」とかいうようなことを言っていた。まあ、誰もそこまでは思わないと思うよ、的な返事をしたのだけれど。

なんとなく、ちいさな本屋というのは、今時大変なんじゃないかな、と思う。わたしが住んでいる隣の駅にも、そういうちいさな本屋はあるが、やはりあやしげな本が多く、夫もなんであの本屋はああなのだー? と嘆いていたが。そういう本がよく売れるというのなら、それでもいいのかもしれない。そうしなければ、生き残れないというのなら。ただ、入りにくい、とまでなるとまた困るのだろうけれど。



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