2004年10月31日(日)<<<昔の彼氏にばったり会った
昨日、今日と新宿へ研修に行ってきました。場所はなんとかオークビル。
地下鉄西新宿駅の近く。
内容はお勉強なんだけど、今日は面白かった。なかなかいいものだ。
今日、午前中の研修が終わり、お昼休み。
お金が無いからとコンビニでパンを買い、外のチェアーとテーブルがあるところで
もそもそと、1人で食べていました。
Mとはマジェスティの頭文字。昔の、爆音響かせるマジェに乗った彼氏だった。
私の、一生で一番愛した人。狂うほどに。
するっと男が食事中の私の横を通り過ぎた。
私は瞬間……無意識に大声でMの名前を叫んでいた。
その男は私から2メートルほどのところに背を向けて座った。
振り返らなかった。
振り返ったのは……男と一緒にいた女の人。驚いていた。
男は、絶対にあいつだ、Mだと確信した。
じゃないとあの瞬間に私が叫んだりするだろうか、人がいっぱいいる中で。
大勢が私に注目する中で、その男だけが振り向かなかった。
男はMが好む形の帽子を脱いで、煙草を出し、吸っていた。
女の人は凄く楽しそうに、男と談笑していた。
私は食欲が失せて。煙草に火をつけた。
ペシャンコになっている髪の毛は、首筋のところが少しうねるの。
あの首筋にそっくりなのを知ってる。
荷物をまとめて……立ち上がり遠くへ行き、そっと男を眺めた。観察した。
アウターは季節以上に厚手。単車に乗るならあれがちょうどいいはず。
はいていたのはステキなスニーカー。Mはスニーカー狂だった。
伸びをする動きが、そっくりで。
煙草の吸い方が、酷く見慣れたものに似ている。
男が一度だけ私のほうを見た。確かに見た。すぐ……そらされた。
遠目だったけど、強面はMに似ていた。
確かめずにはいられなかった、午後の講義はもう15分で始まる。
わざと、男のいる方の灰皿まで歩き、ギリギリまで短くなった吸殻を押し付けた。
私が、かいま見たのは少しやせてたけどMだった。
そう、見えたんだよ……そうとしか見えなかったのかな?
硬い靴音を響かせながら、すぐ傍を通り抜けた。歩いて、立ち去った。
会話なんか無かった。
視線が絡んだかすらわからない。
でも私はすれ違った瞬間に彼の名を叫んだ。
……そして振り向いた女性は彼の恋人なのだろう。
女性は私の居たビル内のどこかの会社で働いている人なのかな。
胸が苦しいのに、研修している部屋へ冷静に戻った。泣くこともなかった。
でも、胸が苦しい。
午後の研修が始まって、しばらくは内容がわからなかった。
声が、頭の中で分散していく。
ひ と つ ひ と つ の音がくっつかないから意味を成さない。
2時間後の15分休憩、37階にある部屋から地上へ急いだ。
勿論、そこにはあの男もあの女性もいなかった。
その後の研修では言葉が意味を成した。音が声になった。
続きがあります。
あの男がMだったかと言われると、私はそうだと確信しています。
勿論 他人の空似 と言うものもあるでしょう。
私のこの考えを否定する方は、なさってください。
帰りの電車の中で、お兄ちゃんとの約束を破ってMへメール。ごめんなさい。
あの女性が彼女ならば、あの後、私がしたことで気まずくなっただろう。
謝りたいと言う気持ちと、確かめたい気持ちが、押さえ切れなかった。
以下はMの承諾はありませんが、交換したメール全ての本文です。
私 「私は本当に常識知らずだね。今日は本当にごめんなさい。」
M 『誰かと間違えていませんか?』
私 「正直に言えばわかりません。間違いなのですか?」
M 『誰かわかりませんが、カラんだ記憶がありません。 アドレスを間違えたり、相手を間違えてませんか?』
私 「それは大変失礼しました。ご丁寧にありがとうございました。」
あぁ……もう終わったと思った10分ほど後
M 『お兄ちゃんと末永くがんばってください。』
バスの中だったけど、やっと出てきた涙が止まらなかった。
これって、これって……どういうことなのかな。
やっぱりMだったんだよね……そうじゃないのかな。
ウォークマンからはMが教えてくれた曲。ACOの「星ノクズ」
ここにおいで 輝いているよ 星になったよ だけど 心は確かめられない
そんな、そんな風に聞こえる歌です。
私いろいろ、がんばるよ。それで、お兄ちゃんを大切にするよ。
ねぇ
私のスーツ姿、似合ってた?びっくりした?……ちょっとは見直してくれましたか? |