仔猫と箱庭の収容所



*悪戯実行* *帰宅* *伝書鳩* *目次頁江* 


---心臓の音が痛い。


叫びたいし,寝たいし,死にたいし。厭

そんな自分は厭だけどーーー。

嘘つきだから絶対此処に書いてある事は本当に成らない。

魔法の様に消えるから。

あたしの中の言葉も消えて無くなるから。

何一つ本当ぢゃないから

少し怖くて少し臆病になって

ただ自分も作り物で,たいした事じゃない。

暗い暗い井戸に沈んで蛙と一緒に遊んでいたら

其れだけでも結構楽しいかもしれない。

あたしの事心配してくれる人が居て

あたしの事少しでも覚えててくれる人が居て

でも其れは全部あたしかどうかも怪しくて

あたしが作り出した可笑しな生物を

あたしだと思い込んでるフリをしてるのかも知れない。

其れは其れは御伽噺か童話の様な世界で

あたしは其の中で暮らせるなら良いなぁーなんて思うんだけど

でもやっぱり本当のあたしとか欲しくなって

本当のあたしを見て欲しくなって

でも本当のあたしは何処に居るのかも

どんな姿なのかも分からなくて不安だから

やっぱり良いや。って思うんだ。

でもまた嘘が厭になって嘘が好きに成って

嘘とか現実とかもうそんな世界よりも遠く遠く成って

結局虚空の中で過ごしている。

あたしだけの世界

あたしだけの人

あたしだけのモノ

あたしだけで作るから

結局独りぼっち。

誰かがいとおしくて,誰かが怖くて

全てにおいて必要か不必要か。

裏か表か。

何時も悩んで

あたしを悩まして

あたしを不快にさせる。

そんなのどうだって良いやって思えないから

またぐるぐる巻き戻してやり直して

あたしの時は進むのかも知れない。










2002年10月30日(水)

*仔猫と箱庭* 弥甫

My追加