仔猫と箱庭の収容所



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産み落とされた日


水の中に浮いている。
魂は浮遊している。

違和感と共に
するりと頭から落下。

水はもうない。
自ら生き様と努力を始める。
醜い鳴き声。

あたしは何をした??
あたしは何をされた??
あたしは何をすれば良い??
あたしはー・・

産み落とされたその日から苦痛なのです。
そして幸福なる辛さに恐れおの退いているのです。

神様は命をくれた。
あたしはそれを拒む事無く受け取った。
純粋過ぎる無垢な心で。

過ちは後で気付く。
そうやって皆
産まれた事を後悔し未来を恐れる。

神様はなんて残酷な生き物なのだろう。
何も分からないあたし達に選択させるとは。

まだあたしは羊水の中で臍の尾だけの宙ぶらり。
サァカスの綱渡り。
空中ブランコよりも魅惑的でしょう。


2003年07月16日(水)

*仔猫と箱庭* 弥甫

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