仔猫と箱庭の収容所



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久々の自作小説


長野まゆみさん意識の文でお送りします.*○






『急がないと、』


睦月は何かに追われているのだろうか、先程から背後ばかりを気にしていた。


雨はようやく静まり、雲間からは薄く空が覗いていた。
薄暗い闇の中で、未だに目が馴れない。


「どこへ行くんだい、」


背後を気にしていた睦月の前に突然、少年が現れた。
暗い闇の中に少年の白いシャツが浮かび上がって見える。


「鷹埜ぢゃないか、」


睦月は突然のことに驚いた表情を見せたが、
目の前の少年が誰か分かるとすぐ表情を変えた。


「鷹埜こそ何をやっているんだい、」


「雨が上がるのを待っていたんだよ、」


こんなところで、と云おうとしたが、
またしても背後に違和感を感じ急いでいたことを思い出す。


「悪い、僕は急いでいたんだ、」


慌てるように飛鳥の前を通り過ぎようとした。
が、鷹埜はその腕を掴んで制止した。


「お互い目的地は同じぢゃないか、一緒に行かない、」


睦月には言っている意味が分からなかった。


と云うより、自分は今まで何を畏れ、
何処へ行くつもりだったのかが分からなかった。
ただ頭の中が真っ白で自分の存在さえ稀薄だ。
何故今までこんなに背後に気を付け歩いていたのだろう。
そんな睦月の戸惑いを無視して飛鳥は云う。


「早く行かなくて良いのか、」


「あ、あぁ、」


どう答えて良いのか分からず、
曖昧な返事をして歩き始めている鷹埜の後に続いた。
暫く沈黙が続いたが、睦月は勇気を出して鷹埜に聞いた。


「何処へ行こうとしているの、」


鷹埜は足を止め睦月の顔をまじまじと見つめたが、
やがて諦めたように溜め息を吐いた。


「何処か具合でも悪いんぢゃないか、」


睦月は自分の今の状況が把握出来ていなかったので否定はしなかった。


「まぁ良いさ、行けば分かるんだから、」


そう云うとまた歩き始めてしまったので、
睦月は自分より体格の良いその背中を追い掛けた。


目がやっと馴れたのだろうか、辺りが見えるようになってきた。
しかしそれは目が馴れた訳ではなく、辺りが明るくなってきたのだった。


だんだんと明るく成るにつれ、
睦月は躯か軽いような重いような奇妙な感覚に陥った。


それは以外に心地良く、知らない内に眠りについていた。
















目が覚めると睦月は見たことのない部屋に寝ていた。
昨日の記憶はなく、
なぜここに居るのだろうかという疑問がぐるぐると頭の中で渦を巻いた。







つづきますー




若干,ホモっぽく仕上げたいです。笑
もちろん鷹×睦で。


容姿としては
睦月は可愛い系の男の子で
鷹埜はシャープ(+クール)な感じです。


睦月と鷹埜は同い年。


突発的に書いたので続くか不明。爆死
設定とかもっと構想練ってから書けば良かった;;
展開が意味不明ですね…


リハビリ小説ですのでいろいろと大目に見てやってください。






2005年07月19日(火)

*仔猫と箱庭* 弥甫

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