DIARY独り言

 

 

- 2003年11月30日(日)

今日も朝から雨。昨日はとっても疲れた。何が疲れたって、場末のスナックに行ってしまったから。いまどき珍しい。男も女も、年相応に行きたいね。

20代前半の頃、この街に「ジミーランデブー」っていうカクテルバーがあった。そこに行くと通称ジミーという爺さんがカクテルを作ってくれた。ジミーは、爺さんだったけれどプライドがあった。シェイカーを振ってカクテルグラスに注ぐとばっちり、グラスの渕までカクテルが満たされた。たまにビールが飲みたくなって注文すると、ここはビールを飲むところじゃないんだ。ビールを飲むんだったら他に行ってくれって凄んだ。

僕らはそこに行って、当時も珍しかった、ジュークボックスに100円コインを入れてシカゴやクリストファークロスなどを聞いた。大学を卒業したあと、僕が関西に行っている間に、ジミーは死んでしまった。

葬儀にも出れなかったよ。ジミーにとって残り少ない人生を、僕たちと過ごしてジミーにとっては楽しかったのだろうか。きっと楽しかったに違いない。僕らもほんとに楽しかった。ジミーの作るカクテルは飛び切りホットだった。

今でもジミーの店はこの街のはずれにある。今では他のお店になってしまったけれど、その前を通るたびにジミーのことを思い出す。あなたが作ったカクテルの色と、しゃがれた笑い声を。

あなたは今でも時々僕にパワーをもたらしてくれているんだよ。



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