星 間 旅 行
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私はメーカーの広報担当で、デザイナーとして撮影の立ち会いに来ていた。人形と2人の女性モデルを撮るもので、モデルの女性は、そういう撮影に際したプロで、スタイリストも兼ねていた。1カット目で、撮ったものは、あまりいいできではなかった。それは、2人にも、私の目にもにも明らかだった。2人は進んで、別カットを撮るように言ってきた。 わたしも、1カット目のクオリティーで社に戻れば、NGになると思っていたので、どのようなアングルで撮ろうか、アイデアを考えはじめたが、思い付かない。2人は勝手に洋服を着替えたりして、こんなのはどう?というふうにアイデアを練っている。 片方の女性が、インドふうの衣装を着た上にGジャンを着ようとした。私は「そういうスタイルもありだが、少し古くさいかも」と思った。そして、彼女はやっぱりやめたようだった。もう片方の人は、色の紙を組み合わせて、小道具として使うようだった。わたしはなるほどと感心した。たくさんの色チップを組み合わせていろいろな色を出している。そうすれば、画面の雰囲気を簡単に統一することができるからだ。 それを見ながら、自分はなんて無力なのだろうと思った。 向こうのほうから、訪問者が1人来たようだった。 それは私の祖父だった。顔に銀の粉を塗ったように、顔が灰色だった。しかも、背が高く、いつもの祖父よりもいくぶん若いような気がした。彼は印鑑を手に持ち、「だんだん(自分の)まわりが騒がしくなってきた」と言った。彼は(実生活で)30才年下の女性と再婚したので、私はそのことを言っているのだと思った。 祖父は撮影のモデル兼スタイリストを援助するという。
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