SA◎駄記録集
〜脱力万歳〜

2002年03月12日(火) Friend ship

あーなんてことでしょう。
今日、お昼過ぎに一軒隣の佐々木さんがウチに来てくれました。
ゴールデンレトリーバーのセナ君を飼っていて、セナとバリーは大親友。
バリーの方が身体はちっちゃいくせに先輩で兄貴風を吹かせていた。
セナは3倍位大きい体で、でも大人しく、バリーの後を付いて回っていた。
犬同士の友情ってあんまり聞かないけど、二匹はすごく相性もよく、いつも一緒に遊んでいました。

2/28、バリーの丁度一ヵ月後、セナも亡くなったそうです。
もう9才で、大型犬にしては長生きだよね。ずっと身体を悪くしていて病院通い。
ここ数年めっきり老け込んで、みんな心配してた。
まずバリーが亡くなり、その後セナも精一杯頑張った後に。
そこまで仲良くなくてもいいのにって苦笑。
今頃きっと、二匹で仲良く遊んでいるね、と思います。

ウチのご近所で、まずウチと佐々木さんに挟まれた家では犬を飼っていないのでとても毛嫌いされていました。
その奥の家では2匹飼っていて、でも躾が悪いのか相性が悪いのか、バリーもセナも逃げ腰だった。
逆隣の家ではマルチーズが2匹居るし、ビーグルやゴールデンも結構いる。
お散歩の時間はいろんな種類の犬に会う。
近所ってだけじゃなくて、何か縁があったんだろうなぁ。
大小二匹並んで遊んでいる所は本当に可愛かった。
なんて、過去形で話すのもちょっとせつないんだけど。

バリーのことは、一ヶ月過ぎた辺りから随分ラクになりました。
たくさんの人に励ましの言葉をもらったり、お手紙やメールや、本当にありがたいデス。
セナのお母さんもすっかり憔悴してしまってちょっと心配だけど、家族とは違う角度から思い出話が出来て・・・いいもんだなぁと思ったり。
ウチは転勤が多かったからご近所付き合いは下手なんだけど、バリーとセナのお陰でたくさんのものをもらったのね、と。
一緒に涙を流し、長く語り合いました。
どんな想いでも全て愛しく、やっぱり2人とも可愛いまま。

それにしても寂しくなるな。
家のすぐ側に小さな公園があって、そこで二匹はよく遊んでた.
セナの大きな身体にバリーが乗しかかって兄貴面して。
二匹とも本当に可愛かったし賢かったし素晴らしい犬達。
親バカなんだけど(笑)
でもやっぱりビーグルではバリーが一番・レトリーバーではセナが一番可愛い。
可愛い2人に支えられてた私達の生活。
もうすぐ春だというのにしんみりと物悲しい。うーん。

バリーとセナの遊んでた公園に久しぶりに行ってみたら、大きな4人乗りのプランコが撤去されてしまっていた。
セナは大好きでよく乗ってた。
バリーは大嫌いで乗せると怖がって急いで降りた。
公園に続くなだらかな坂道。
一目散に走っていくバリーを見つけると、家の中に居てもセナはすぐに気付いて自分も行くと吠えた。
怖いもの知らずでよく脱走して心配させたバリー。
臆病で公園の外には一歩も出ようとしないセナ。
お互いの家の庭に勝手に入り込んでビックリさせることもあった。
可愛かった二人共、今までどうもありがとう。

あまりにも突然逝ったパリーを悲しんでみんなで泣いた。
そしてまたセナまで。
うぅ〜寂しくてかなしい。
・・・でもよかった、二匹一緒でよかったね。
きっと、セナが臆病で怖がりだから、バリーが先に行って危ない所がないかチェックしてたんじゃない?
もう大丈夫だから安心して行ったんだね。
今頃きっと、いつも通り乗っかってじゃれて遊んでいる。

近所の犬の鳴き声。
郵便屋さんやバイクの音が通りかかるたびに思い出して胸が詰まる.
救急車やパトカーの音にも向かってよく吠えていた.
もう居ないということがまだ信じ難く、たまに散歩中の犬を見かけては顔を確認してしまったり。
たぶん、犬と一緒に暮らしていない人からみればわからないと思うけど。
私達も以前は知らなかったし気付かなかったし馬鹿馬鹿しいとさえ思っていた。
でも今はこんなにも大きく、かけがえのない存在になっていたことを、亡くして改めて感じる。

こうすればよかった、どうしてああしなかったの、って未だに悔む事も多いけれど。
二匹とも絶対幸せだった。
元気で一生懸命に短い命を過ごして、たくさんのものをくれた。
モノや形として残るものは何一つないけれど、言葉すら残るものは何にもないけれど、確かになんて大きなものをもらったんだろうと、思い出すたび暖かな気持になる。

バリー、元気でね。もうどこも苦しくないね.
いっぱい走り回っておいしいものを食べて、私達はしてあげられないけれど、元気に暮らしてください。
セナ、よく頑張ったね。
いっぱい走って、バリーと一緒に元気に遊んで。
バリーが時々無茶して危ない事をしようとしたら止めてあげてください。
2人が一緒なら私達は安心です。

犬と人間では分かり合えないところもあったと思うけれど、バリーはすぐ近くにセナが居て、セナもすぐ近くにバリーが居てよかったなぁ。
具合が悪くなった時、お互いに心配してもちろん家族中で心配して病院の情報を交換し合ったり、どんなに遠くの病院でも連れて行ったり。
ウチだけではこんなに長く一緒にいることは出来なかったかもしれない.
セナのおうちと協力しあって、そしてここまで仲良く一緒に暮らせたんだと思う。
あーもぅセナに会えないとかなしい。
でもバリーも寂しくないだろうし。よかったんだよな、きっと。

なんでしょうね、ほんとに不思議なもんです。
縁でしょうね。そういうふうに出会わせてもらえたことに感謝せねば。
3/18にバリーの四十九日です。その一ヵ月後がセナです。
んもぅ二匹セットで思い出し、悲しみに浸り、そして感謝して。
これからもずっとやさしい気持ちでいられるように。
二匹の友情。
うらやましいね。
今後の彼らの新しい人生が、あたたかく安らかなものでありますように。
う〜、バリー・セナ、仲良くね。
暖かい春の陽射しに二匹の姿を想っては少々胸の軋む桃ちんで御座いました。
合掌。


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