急に具合が悪くなりました。母の事を思い出し発狂し 布団の中でのたうちまわり大号泣しました。
「ママがいない」 「ママがいない」 「ママがいない」
 キレイな物を見ても笑顔もでません・・。
父親はもう、ヘトヘトになり助けを求めました。 すると夕方にもかかわらず次女(まともな方)がやって来て 私の顔をつかんでこういいました。
「お母さんは死んじゃったの!もういい加減理解なさい!!」
ふと、現実に戻りました。
ママはもういないんだ。
死ぬほど泣きました。
家族が揃ってる家庭がどれだけうらやましいか。 テレビで幸せそうな家族を見ると吐き気がするくらいでした。
我慢していたパパも泣いていました。 50年以上連れ添った相方を失った今、誰よりも辛いはずです。 「お父さんも死にたいよ。お母さんの側に行きたいよ」
何とか落ち着き、姉は帰って行きました。
「お母さんは信心深い人だったから、必ず家族を見守っててくれているよ」 父はそういい般若心経を唱え始めました。
全く信仰心のなかった父ですが、母が亡くなって以来 180度変わったのです。念仏なんて唱える人じゃなかったのに。
今日は最後にぽつりと一言聞こえないような声でこういっていました。
「お母さん、愛しているよ」
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