ココロモヨウ
dokin



 

その声を聴いた時何を思ったか?
懐かしかった?切なかった?嬉しかった?・・・
どれも違う。情緒的な感情は何もなかった。
いつもより1つも2つも高い声。
いつも横で聞いてた営業用の声。
間違い電話のフリして
受話器から聞こえてくるそんな声。
『違います』と素っ気無く応える私の声は
どう聞こえたのだろう。
声はあれど姿はなし。
今の姿をお互いの目に映すことはない。
残像の中の古い姿をいつまでも追うばかり。
人はそれを『思い出』などと
美化してしまっておくのだろう。



2001年08月08日(水)
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