忘却したとき、それは初めて過去になる。 記憶に残っているから、いつまでもそれに囚われる。 時制で言うと、現在完了ってところかしらね。 いつまで経っても、《過去》にならない。
あのときの言葉が、あのときの仕草が、あのときの質問が、あのときの優しさが。 なかなか消えてはくれない、記憶にずっと残り続けている。 記憶力がイイって言えば、それまでなんだけどね。 ‥‥あぁ、この記憶力も天才故かv なるほど、それならば認めるしかないな、俺の天才性を。
クソったれたもんだけどね。 俺自身を懊悩させる要素など、それが天賦のものだろうが欲しくはなかったなぁ‥‥。 まぁ、しょーがない。 持って生まれてしまったものとは、共存しよう。
忘れ去ることをこんなにも羨ましく思う日が来るとはね。 自分のことなんて、一番要らないのに‥‥。 自分のことなんて、真っ先に忘却してくれて構わないのに‥‥。 記録されてるわけでもないんだから、記憶から消えればそれで終わるのに‥‥。
いつかは消えるんだろうか‥‥? そしたら、俺はそれを喜べるのかな‥‥?
> 至言(およそ)50 全てが終わったあとで後悔するなんて、ラクな話よね
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