留学先での独り言

2002年09月22日(日) 北朝鮮の拉致問題に関して

友人のHPでもこのトピックスを扱っていたので、ぼくも
コメントを。

ぼくはこの日記で散々アメリカ、そしてミシシッピ州民
を酷評してきた。世界の平和を全く鑑みず、自国のみの
利益しか考えない田舎者と。

ところが悲しいかな日本にもそういう考えの人が多く存在
するらしい。拉致問題が明らかになったけれども、それで
在日朝鮮人が非難、迫害される理由は全くないのだ。ただ
彼らのルーツが朝鮮にあるだけで彼らに石を投げつけたり、
誹謗中傷の電話をかけるなどとはもってのほかだ。

9/11以降、アメリカで外国人に対する締め付けは厳しい。
嫌な思いも大なり小なり経験してきている。それでもアメリカ
だから、ミシシッピだからと我慢してきた。ところがこれと
同様なことが、少なくともアメリカより各自に高い教育を施し、
個人個人がずっと啓蒙されていると思っていた日本で起こって
いることは誠に嘆かわしい。

家族、親類が拉致されて後、死亡が確認された遺族の無念さは
推し量れるものではない。彼らにとって北朝鮮はアメリカの
大統領が言うテロ国家であり、悪の枢軸国であろう。

しかし我々はアメリカ国民でないのだ。事件の解明、きちんと
した補償などを求めるのはもちろんだが、それと並行して、彼ら
を見捨てることなく未来に向かって平和の交渉をし、安心出来る
国家へ導くことが絶対に必要だ。そうでなければ、また次の悲劇
がいつ起こるかわからない。

くどいけど、我々はアメリカやイスラエルではない。血を血で
洗っても悲しみとむなしさが残るだけだ。過去の歴史の清算、
異民族、異文化の相互理解は難しいけれど、それでもそれを
やっていかなければ、平和が来ることはありえない。

難題が山済みだが、後に歴史が小泉さんの行動は英断だったと
評価することを期待して、今後の交渉を見守りたい。


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